苫小牧郷土文化研究会(斎野伊知郎会長)の会員は22日、第1回月例会で白老町若草町の民族共生象徴空間ウポポイを訪れた。22人が国立アイヌ民族博物館や体験交流ホール、伝統的コタンなどを見学し、先住民族アイヌの伝統文化に理解を深めた。
会員は博物館の常設展示を見学後、それぞれポロト湖周辺を散策したり、伝統的コタン群のポロチセ(大きな家)で紙芝居を楽しんだりした。昼食後は体験交流ホールでアイヌ民族の神話ユカラ(叙事詩)などを鑑賞したほか、湖畔でチプ(丸木舟)の操船実演を見たり、野外ステージでムックリ(口琴)の演奏に耳を傾けたりした。
慰霊施設にも訪れ、魔よけと慰霊の意味を込めたイクパスイ(神への祈りに用いる道具)のモニュメントに手を合わせる会員もいた。斎野会長は「先住民であるアイヌ民族に理解を深めることは、郷土文化そのものに理解を深めることと同じ。地名をはじめ、北海道に暮らす私たちの暮らしにアイヌ文化がもたらした多大な影響を改めて認識した」と話していた。