胆振管内の新型コロナウイルス新規感染者数は、8~14日の1週間で1655人となり、週別感染者数の過去最多を更新した。ゴールデンウイーク(GW)後は感染拡大が止まらず、新規感染者数は9日連続で前週の同じ曜日を上回っている。苫小牧市も同期間に812人となり、2週ぶりに前週を上回った。
胆振管内の週別感染者数でこれまでの過去最多は、「第6波」がピークとなった2月6~12日の1556人だった。このときは苫小牧市の感染者数が突出し、管内の4分の3を占めていた。最多を更新した今回も苫小牧市が約半数を占めているが、室蘭市、登別市など西胆振の都市部にも同様に感染が拡大しており、人口が少ない近郊町も増加傾向にある。
管内の新規感染者数はGW中、前週の同じ曜日を下回り続けたが、GWが明けると状況は一転。大型連休によって人の移動や接触が活発になったことに加え、休み明けに医療機関での受診者が増えたことも新規感染者数を押し上げたとみられ、8日以降は前週の同じ曜日を上回り続けている。10日以降は200人超えとなり、12日に290人、14日に291人と、日別感染者数も過去最多の更新が続いている。
このうち苫小牧市は12週ぶりに800人を超え、ピーク(1169人、2月6~12日)に迫る勢い。前週と比べて約55%増加し、週別人口10万人当たり感染者数も478人と、道の移行指標レベル2(同15人)を超過している。「第6波」に引き続き、ワクチン接種率が低く、行動範囲の広い若年層の感染率が高く、家庭内でうつしているケースが目立つという。
苫小牧保健所など関係機関は、マスク着用や手指消毒、換気の徹底など基本的な感染防止行動を求めつつ、3回目ワクチン接種の必要性を周知し、未接種者に接種を検討するよう呼び掛けている。