滋賀県信楽町(現甲賀市)で1991年5月、信楽高原鉄道(SKR)とJR西日本の列車が正面衝突し、42人が死亡した事故から31年を迎えた14日午前、現場近くの慰霊碑前で追悼法要が行われた。
法要には、遺族やSKRの正木仙治郎社長、JR西の長谷川一明社長らが参列。黙とうをささげて献花し、犠牲者の冥福を祈った。新型コロナウイルス対策のため、3年連続で参列者数を限定し、両社長による追悼の言葉は読み上げず、慰霊碑に供えた。
法要後、報道陣の取材に応じた正木社長は「コロナ禍で厳しい状況だが、安全第一に取り組んでいきたい」と強調。長谷川社長は「改めて安全を誓った」と語った。
事故で父を亡くしたという男性(59)は「技術が進んでも、人間が関わる限り事故は起こる。常に安全を意識してほしい」と訴えた。