東港「一本防波堤」有料開放 良型クロガシラにホッケも

  • 釣り
  • 2022年4月28日
〝釣り施設〟として開放された東港の一本防波堤
〝釣り施設〟として開放された東港の一本防波堤
良型のクロガシラとホッケを上げて釣り場のヒーロー
良型のクロガシラとホッケを上げて釣り場のヒーロー
先端部で上がった肉厚のクロガシラに表情は緩む
先端部で上がった肉厚のクロガシラに表情は緩む

  苫小牧港・東港の通称・一本防波堤(内防波堤)が23日、道内で初めて有料の「釣り防波堤」として開放された。オープン日は晴天ながら風が強く、底荒れする釣りには厳しいコンディション。多くの人が釣果に恵まれない中、良型のクロガシラカレイとホッケを上げた釣り人は羨望(せんぼう)の的となっていた。

   この日は前夜に通過した低気圧と前線の影響で沿岸は荒れ模様。一本防波堤は高い胸壁が西寄りの風をさえぎり、足場の位置も高くしけに強いのがメリットだが、強いうねりで海は底荒れし、濁りのある悪条件下での初日となった。

   釣り開始は午前6時。早朝を中心に午前に15人が入場したものの、全体的に我慢の展開。投げ釣りは風が強いために遠投が利かず、ラインは風にあおられて釣りにくい状態。根魚狙いのルアー勢は底を取るのに苦労し、サクラマス狙いも風との戦いに終始した。

   厳しい空気を払ったのは、札幌市から来た50代の男性。最初に入ったポイントを見切って中間に移動した直後の午前8時すぎ、39センチのクロガシラを釣り上げた。50メートルほど投げた遊動仕掛けに掛かった。10時45分にはホッケもヒットして35センチ前後の良型を物にし、この日の釣り場の話題を独占した。

   良型のクロガシラは先端でも釣れた。上げたのは札幌市の会社員、●【ae4b】田佳純さん(30)。8時半ごろ、防波堤の際から20メートルほどちょい投げの胴突き仕掛けに付いた。佳純さんは普段、小樽港でサビキ釣りを楽しんでいる。「魚が食い付いた時の手応えが楽しい」という”釣り女子”。この日は今春、単身赴任で苫小牧に越してきた父・泰滋さん(55)との釣行で「東港で釣るのは初めて。いい思い出になった」と親子で喜んでいた。

   防波堤の開放は国土交通省の「釣り文化振興モデル港」指定で実現した。一本防波堤は苫小牧市弁天の同港西側にある延長1キロの施設。基部から約500メートル部分にフェンスを設け先端側を閉じているが、社団法人の苫小牧港釣り文化振興協会(明村享会長)が土日・祝日に限定して開放し、10月まで釣り場として運営する。料金は大人1000円、中高生500円、小学生300円。駐車料500円が掛かる。

   詳細は苫小牧港海釣り施設のホームページ(https://ippon-b.com/)で確認できる。

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