アイスホッケーアジアリーグのレッドイーグルス北海道は10日、引退・退団する4選手の「お別れ会」を王子製紙多目的トレーニングセンター=苫小牧市表町=で開いた。86人のワシスタント(ファンの呼称)が会場に足を運び、選手たちとの別れを惜しんだ。引退の越後智哉(29)は11日、チームマネジャーの就任が発表された。
引退は越後、橋場亮(35)、芳賀陽介(35)の3選手。磯部裕次郎(24)は退団する。
お別れ会では、選手が入場時からファンの盛大な拍手で迎えられ、芳賀は「後輩たちからプレゼントされた」ハットをかぶって入場した。
4選手のあいさつでは、芳賀が「こんなにたくさんのファンに集まってもらえて幸せ」と涙を見せた。
トークタイムで印象に残った試合を聞かれた越後は、自身が残り2秒で逆転ゴールを決めた2019年1月17日のアニャンハルラ(韓国)戦を挙げ、「同期の(小野田)拓人が好セーブを連発し、(高橋)聖二が同点ゴールを決めていた。自分も決められてとても印象に残っている」と振り返った。
磯部は初出場した21年11月27日の横浜グリッツ戦で「試合終了直後に選手がゴールに集まってくれたのが印象的。もうそれがかなわないのが寂しい」と語った。橋場は今後のチームに「見ていてわくわくするような試合をワシスタントに届けて」と期待を寄せた。
花束贈呈も行われ、芳賀と橋場は自身の子どもたちから、越後は同期の高橋聖二(28)、磯部は同じGKの成澤優太(34)から受け取った。
また、チームメートがサプライズで登場。4選手との記念撮影に続いて胴上げも行われた。ファンと交流タイムも設けられ、4人の前には長蛇の列ができた。
越後を5年間応援している岩見沢市の大久保方一さん(58)は「引退が発表されたときからとても悲しかった。これが最後だと思うと泣きそう」と別れを惜しんだ。
江別市の松尾千伸さん(59)は「とてもショックだが、これからの人生も頑張ってほしい」とエールを送り、「4選手が残したものは、チームやファンに響いているのでは」と目を細めた。