日本高野連が甲子園大会での継続試合の導入を発表した。天候不良などで試合が中断した場合、翌日以降に続きが行われることになる。
一発勝負の高校野球。降雨などでのコールドゲームやノーゲームは賛否があった。2003年夏の駒大苫小牧と倉敷工は、駒大苫が8―0と大差でリードしたが降雨でノーゲームに。翌日の再試合では2―5で倉敷工が勝ち、後味の悪さが残った。
継続試合は今春の選抜大会から適用され、都道府県大会については地方高野連の判断に委ねられる。継続試合は翌日以降に中断したときと同じ条件でスタートする。導入されると天候不良によるノーゲーム、降雨コールド、日没再試合がなくなる。
公平・合理的で賛成の声が大きい半面、地方レベルでは導入慎重論もあって簡単ではないらしい。中断から継続試合までの期間が長くなった場合、中断中に発生した選手のけが、体調不良など不慮のアクシデントで部員数の少ない連合・合同チームが継続試合をできなくなり、途中経過が反映されない決着も考えられるという。審判の配置など運用面での諸事情も絡み、導入に向けて課題の整理を指摘する関係者もいる。
ルールや規則、規定は選手や競技の公平性を確保するためのもの。北京五輪ジャンプでの高梨選手のスーツ問題もしかり、レアケースで取り返しのつかない不備や落とし穴はないか。改めて運用の難しさを考える。 (高)