思い出して

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2022年2月18日

 もうじき訪れる春は、生活環境が変化しやすく自律神経のバランスが乱れがち。そのせいか3月は自ら命を断つ人が1年間で最も多い。自殺対策強化月間に定められ、関係団体は毎年、相談事業や啓発活動を展開している。

 自殺と聞いて思い出すのは、昨年の暮れ、大物の歌手と俳優の一粒種が札幌市内のホテルで転落死したこと。

 報道後に必ず悩み事相談窓口が紹介され、事故死ではないことを暗に伝えていた。多くの人々に夢を与え、注目されていた30代。それだけに相談窓口も周知できたのだろうが、何だか切なかった。

 自ら死を選ぶ人は、この小さな島国に年間2万人余りいる。幾つかの町や村が消えるだけの数だ。しかも亡くなった人の数だけ、その周りに人を絶望させて孤独に陥らせる人間関係、仕事、生活苦などの闇があるのだから深刻だ。

 ふさぎ込んだ人に「自ら窓口に相談を」と求めるのには無理があり、異変に気付いた人は意識的に声を掛けていいのでは。

 自殺を考える人たちは、命は一度失うと取り戻せないことをよく分かっている。何度も考え直し、何とか踏みとどまってきたのだから。

 それでも「もう限界」と思ったときには、どうか思い出してほしい。目覚めてから過ごしたきょうという日は、「生きたい」と切望しながらかなわなかった人の、あしただということを。(林)

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