北京冬季五輪の開幕(2月4日)が迫ってきた。メダル獲得を目指すアイスホッケー女子日本代表(スマイルジャパン)から、苫小牧ゆかりの中心選手や今大会で初めて大舞台に立つフレッシュなメンバーを紹介する。全4回。
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スマイルジャパンのまとめ役を担うのは、FW大澤ちほ主将。3大会連続でCマークを着ける。
俊敏性やパックを持ってからのスピード感のある攻撃が持ち味のスマイルジャパン。メンバーの中でも大澤のスピードは敵陣を切り崩す大きな力になりそうだ。大澤は「ポイントより、サイドからの切り込みからチャンスをつくるような動きをしたい」と冷静だ。
五輪を「結果を出せたらうれしいし、恩返しをするには最高の場所」と位置付ける。3大会目の挑戦となる北京を目前にした心境は「楽しみな気持ちは前回以上に大きい」。昨年の世界選手権では史上最高成績の6位に入ったこともあり、「強豪との差は縮まってきている感覚があるので、もう一度オリンピックで自分たちの力をぶつけることが楽しみです」と力が入る。
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「まだ上手になれるんじゃないか」。FW米山知奈は4年前の平昌五輪を終えた当時は引退することも考えたが、レベルアップの可能性を探り、現役続行を決断した。4年間の集大成となる北京五輪に向けて「成長した姿を見せたい」と意気込んでいる。
ラインを組む大澤とは苫小牧東高で同学年。五輪も3大会を共にした関係は強固なものとなっている。「大澤さんには引っ張ってもらってきた」と感謝の気持ちも秘め、「ずっと自分の前を走ってくれている存在」と厚い信頼を寄せている。北京でも息の合った連係が期待できそうだ。
今回は平昌五輪以上に多くの後輩を抱える。FW志賀紅音ら若手の台頭も顕著だ。「スキルのある若い選手が入ってきて刺激になっている。初出場の選手もいるので、力を発揮できるようにサポートしたい」と語った。