(12) ウィズコロナの価値観で 安心、安全なサービス提供 ホテルニュー王子 小林 健司社長(62)

  • 企業トップに聞く2022, 特集
  • 2022年1月26日

 ―2021年の業況は。

 「コロナ禍が続き、ホテル、機内食事業が2年連続で減収減益となっている。ホテルの稼働率は20年に比べてわずかに上がったが、19年と比べると売り上げが40%下がった。機内食事業は20年3月から新千歳空港で国際線が飛ばず、コロナ前と比べ80%減で大変厳しい状況だ」

 「宴会利用も10月から少しずつ入ってきたが、オミクロン株により自粛ムードが広がり、10人以上の宴会でキャンセルも発生した」

 ―業界の現状と課題は。

 「日本中のサービス業がコロナ禍で危機に陥っている。売り上げが下がり、ホテル業では老舗や全国チェーンのホテルが民事再生法の適用を申請することも枚挙にいとまがない。どこのホテルも国や道、市など行政の助成金を活用し、『Go To トラベル』など支援事業に参加しているが、抜本的な損益の解決につながっておらず、体力的に厳しい」

 ―厳しい状況の中、どんな対応をしたか。

 「21年7月から11月にかけて、苫小牧市と市医師会の依頼を受け、新型コロナウイルスのワクチン接種会場の提供とスタッフの配置を受託した。初めての取り組みで慣れない中、少しでも地域への貢献ができ、従業員のモチベーション向上にもつながった。新規事業に取り組み、ホテルディナーや機内食の冷凍食品を販売したり、大型連休中に航空会社と提携したバイキングを実施したりした」

 ―カーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロ)への対応は。

 「王子グループの一員として、脱プラスチック製品の活用に取り組んでいる。水に強い紙袋をホテルで使用し、機内食事業は国際線が復活したときのため、プラスチックに代わる素材として紙製品の皿、カップなどの食器を取引航空会社に提案している」

 ―中長期的な戦略は。

 「ウィズコロナ、ポストコロナの価値観でどのようなサービス提供をするかが、強い経営体質の確立につながると確信している。コロナ禍でも旅行に行きたい、おいしいものを食べたいという人は多い。それを実現するために安心と安全を提供すること。一方、人材の育成、不足が業界で課題となっている。次世代のスタッフが希望を持って働くことができる環境をつくることが、私のミッションと考えている」

 (終わり)

 メモ

 1963年4月開業。ホテル業と機内食事業が中心。昨年から白老町の牧場と連携し、白老牛の活用を進めるなど新しいことにも取り組む。

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