苫小牧市中学生主張発表大会 《10》 努力賞 「これからのラジオと私」 開成中学校3年 榊 まひろさ  ん

  • 特集, 苫小牧市中学生主張発表大会
  • 2022年1月26日

  ラジオを聴いたことはありますか。聴いたことがある人の中でラジオチューナーを使っていたことがある人はどのくらいになるのでしょうか。私は一度しかラジオチューナーを使ったことがありません。

   そんな私がラジオに興味を持ったのは、小さい頃に車の中で流れてくる天気情報のラジオを聴いたときです。そのとき私はラジオを「かっこいい」と思ったのです。

   しかしラジオを聴いている人は自分が思っているよりも少ないのではないかと思いました。なぜなら1年前ラジオパーソナリティーの方が「今はラジオの聴き方を知らない人が多い」と言っていたからです。私はとても共感しました。私も「ラジオチューナー」という道具や周波数の合わせ方が分からなかったからです。友達に話をしても「AM、FMって何」と聞き返されたことからラジオを聴いている私くらいの年齢の人は減って、聴き方がわからないということがあるのだと感じました。

   実際に調べてみると年齢別のラジオ行為者率は高年齢層、特に70代以上が多く聴いていました。それに比べて若年層、20代は0に等しい割合でした。さらに高年齢層の平日と日曜日の聴いている割合は日曜日が高いのにもかかわらず、若年層は平日、日曜日にも関わらず割合が変化していなかったことからも、若年層でラジオを聴いている人は少ないということがわかりました。

   若年層でラジオを聴いている人が少ない理由として、2000年以降はテレビのパーソナル化や衛星放送の普及、インターネットの定着化、YouTubeやニコニコ動画といった動画配信サイト、SNSの普及が進んでメディア、ゲーム機などの娯楽選択の多様化、受信状況の悪化が原因となっていると考えられます。

   また、そもそもラジオに興味がない、身近にないということもあると思います。

   しかし、ラジオにはほかのメディアにはない良いことがあります。例えば災害のときに電気が通らなくなってしまったとき、テレビなどの電化製品を使うことができなくなり、その時の状況を把握することができません。しかしラジオは電気がなくても今の情報を手に入れることができるようになります。だから停電するような災害があることを考えてラジオの聴き方や周波数の合わせ方は覚えていた方がいいと思いました。

   さらに良いところがCMです。私はとくにラジオ番組の間にあるCMが好きで、テレビで放送されているものと同じ音のCMのものがあり、とても面白いのです。他にもラジオは地域ごとに放送されているため、親近感がわきやすいのです。

   また、若年層がラジオに親しみやすいように、スマホアプリの「ラジコ」があります。このアプリを使うと、ラジオで放送された番組を1週間聴くことが出来ます。実際このアプリのおかげでラジオを聴き始めている人も多くいます。普通のラジオとは別にWEBラジオというインターネット上で配信されているラジオがあり、普通のラジオ放送とは違い、マニアックなものが数多くあります。自分の興味があるものを見つけやすく、より深いものになっています。

   ラジオにはたくさんの良いところがありますが、私が1番魅力的だと思っていることは、ラジオのリスナーがラジオにお便りを送ることで、ラジオパーソナリティーとリスナーが身近になっているところです。ほかのマスメディアとは違うラジオの良いところだと思います。

   普段、テレビや動画を見るような手軽さでラジオも聴くことができるようになってきています。もっと多くの人にラジオを聴いてもらい、その良さが伝わればいいと思います。

   そして周波数を合わせたり、ラジオ独特のちょっとした小さな音も楽しんだりしてほしいです。

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