胆振総合振興局は24日、新型コロナウイルス感染症対策地方本部員会議を開いた。胆振管内で1月の新規感染者数は23日現在632人で、月別の過去最多だった昨年5月(580人)を早くも上回った。特に苫小牧市で感染の急拡大が続いており、道が発表した16~22日の週別感染者数は、前週の3倍弱となる262人で、2週続けて過去最多を更新した。
道が市町村別に公表するようになった6月20日の週以降、苫小牧市の週別感染者数が100人を超えるのは初めて。胆振管内の感染状況は今月、感染者数が1週間ごとに数倍ずつ増加している。新たな変異株「オミクロン株」への置き換わりが進んでいると推測され、ピークが見通せない状況にある。
管内の週別感染者数は、3~9日の22人に対し、10~16日は約7倍の152人に、17~23日はその約3倍の458人。週合計の新規感染者数は23日現在、7日連続で過去最多を更新し、人口10万人当たり感染者も119・7人。感染者数に関しては、道の移行指標レベル2(同15人)を大幅に上回る。
本部員会議では、管内感染者458人の約7割に当たる317人が苫小牧保健所管内(東胆振1市4町)で発生していると説明。23日現在の年代別感染状況は、30代までが62%、40・50代が23%、60代以上が15%で、若い世代が多いここ数週間の構図は変わらないが、同保健所の柴田みゆき次長は「70代以上が2・6倍になった」と説明した。
無症状や軽症の若者が感染を広げ、重症化リスクのある高齢者らの感染実人数を押し上げている現状で、「家庭内の感染も増えている」と指摘。胆振管内の週合計検査数も、昨年8~9月の「第5波」以来となる2000件超え。誰もが感染する、感染させる可能性があることを自覚し、マスク着用など感染対策を徹底するよう呼び掛けた。