道と札幌市などは20日、新型コロナウイルスの感染者を新たに1437人確認したと発表した。日別の新規感染者数としては19日の1170人を上回り、2日連続で過去最多を更新した。このうち68%に当たる985人の感染経路が不明。胆振管内の感染者も71人で過去最多となった。
道は国に「まん延防止等重点措置」の適用を要請する方針を固め、21日夕に開く対策本部会議で正式決定する。道内全域を対象地域として、飲食店に営業時間短縮などを要請し、感染拡大に歯止めをかけたい考えだ。
飲食店への時短要請は、感染対策を取っている認証店と非認証店の対応を分けるのが特徴。認証店には酒提供を認めた上で、提供は午後8時まで、営業時間は午後9時まで。酒提供がない店には午後8時までの時短を要請。一方、非認証店には酒提供自粛を要請し、営業時間は午後8時までとする案で最終調整している。
道内の感染者は延べ6万8577人(実人数6万8211人)となった。死亡の確認は3日ぶりになかった。道内の死者は累計で1479人。
道は過去最多の515人の感染を確認。内訳は胆振管内71人のほか、石狩管内203人、釧路管内49人、空知管内37人、十勝管内34人、後志管内30人、オホーツク、根室両管内各18人、渡島管内17人、宗谷管内11人、留萌管内9人、上川管内7人、道外6人、桧山管内4人、日高管内1人。
千歳市内の認定こども園で新たなクラスター(感染者集団)が発生し、園児ら20人の陽性が判明。釧路市で開催されたアイスホッケークラブチームのひがし北海道クレインズ―東北フリーブレイズの試合でもクラスターとなり、選手、スタッフら18人が感染。この他、▽留萌管内小平町の事業所の従業員5人▽伊達市の事業所の従業員10人▽帯広市の帯広第一病院の入院患者ら11人▽同市の障がい福祉サービス事業所の利用者ら8人▽釧路市の建設関連事業所の従業員6人▽根室市の水産関連事業所の従業員13人―でもクラスターが発生した。
札幌市も過去最多の793人(再陽性42人含む)の感染を確認。市内の認定こども園でクラスターが発生し、園児ら14人の陽性が判明した。
旭川市は51人、函館市は46人、小樽市は32人の感染を確認した。
道内で治療を終えて回復したのは6万812人。20日現在の患者数は前日から1275人増えて6286人となり、重症はゼロ。19日時点の入院患者の病床利用数は前日から11床増の338床となり、病床使用率は16・4%に上昇した。
一方、自宅療養者は前日から608人増の2903人。入院・宿泊療養・自宅療養の振り分けのため自宅待機している人は349人増えて1218人と1000人を超えた。