道などは19日、新型コロナウイルスの感染者を新たに1170人確認し、1人が死亡したと発表した。日別の新規感染者数としては過去最多だった「第4波」の昨年5月21日の727人を大幅に上回り、初めて1000人を超えた。鈴木直道知事は国に「まん延防止等重点措置」を要請する方向で最終調整に入っており、同日夕、記者団に「21日に道の対策本部会議を開き、要請について判断していきたい」との姿勢を示した。
死亡したのは旭川市の年代・性別非公表の1人で、道内の死者は累計で1479人。新規感染者の57%に当たる666人の感染経路が不明。道内の感染者は延べ6万7140人(実人数6万6819人)となった。
道は過去最多の406人の感染を確認。内訳は石狩管内127人、胆振管内53人、空知、後志両管内各33人、渡島管内29人、上川、十勝両管内各24人、オホーツク管内22人、釧路管内16人、根室管内15人、留萌管内8人、宗谷管内7人、桧山管内6人、道外5人、日高管内4人。
苫小牧市内のスポーツクラブで新たなクラスター(感染者集団)が発生し、20~60代の20人(利用者16人、職員4人)の陽性が判明。この他▽石狩管内のグループホームで入居者ら8人▽後志管内喜茂別町の保育施設で利用者ら26人▽宗谷管内利尻富士町の特別養護老人ホームで職員ら7人▽帯広市の市立啓北小学校で児童ら7人―のクラスターが発生した。既存クラスターでは、日高町の成人式後の飲食を伴う会合で1人増の計41人に拡大した。
札幌市も過去最多の650人(再陽性31人含む)の感染を確認。新たなクラスターは、北海道警察学校で10~20代の学生16人、サービス付き高齢者向け住宅で入居者ら9人の陽性が判明した。
旭川市は40人の感染を確認。旭川実業高校の運動部で生徒13人のクラスターが発生した。小樽市は28人の感染を確認。クラスターは市立潮見台中学校で生徒ら5人。函館市は46人の感染を発表した。
道内で治療を終えて回復したのは6万650人。19日現在の患者数は前日から1047人増の5011人となり、重症はゼロ。18日時点の入院患者の病床利用数は前日から32床増の327床となり、病床使用率は15・8%に上昇した。
自宅療養者も急増し、18日時点で前日から448人増の2295人となり、2000人を超えた。入院・宿泊療養・自宅療養の振り分けを調整中で、自宅待機も869人に上っている。