氷上ワカサギ釣りシーズンが到来した。苫小牧地方の早場、勇払の通称・ハート沼では早くも最盛期。愛好者、家族連れが市内外から訪れ、繊細な当たりに気持ちをときめかせている。
2020年12月にオープンした有料のワカサギ釣り場。沼ノ端から勇払マリーナに向かう道道苫小牧環状線に近い勇払363の民有地で、旭ダンケ苫小牧営業所に近接する。明野川沿いに並ぶのぼりが目印だ。苫小牧勇払わかさぎ釣り事業所(藤田裕貴所長)が管理、運営する。4年前にワカサギの卵を移植し、管理釣り場として整備した。
冬の嵐が落ち着いた15日は30組が来場した。「今季6回目」という恵庭市の山根雅史さん(52)は仲間2人と共に訪れ、自前のさおや電動リール、こんろやバーナーなどを持ち込む熱心なワカサギ釣りファン。午後1時時点で3人合わせて約100匹を釣り上げた。魚信が遠ざかることもあるが、釣れだしたらテンポはいい。「ワカサギは繊細な当たりと合わせが面白い」と話し、釣果を競ったり、連掛けをたたえ合ったりして盛り上がっていた。
山根さんの今季の最多釣果は199匹。釣り上げたワカサギはほぼ天ぷらという。気が置けない仲間との釣りを満喫していた。
魚体は10センチ前後が中心でまれに15センチの大物も。釣果は十数匹の人もいれば500匹超の人もいてこの釣りの奥の深さを裏付ける。藤田所長は「湧き水で育ったので臭みも癖もない魚」とアピール。こつは仕掛けを小まめに動かすこと。声を掛けてくれればアドバイスします」と話していた。
ハート沼は氷上に釣り用テント110張りを常設。テント釣りは大人2500円(外釣り2000円)、小学生以下は1500円(同1000円)でさお、仕掛け、餌、いすなど、セットで借りて終日、釣りができる。営業時間は午前8時~午後5時。釣りたてのワカサギを揚げるためのこんろなども無料で借りられる。休日は混雑するため、事前の予約がお勧め。問い合わせは 携帯電話080(4047)8808。