(6) 食品関連の貿易堅調 道産品付加価値向上に貢献 苫小牧埠頭 海津 尚夫社長(58)

  • 企業トップに聞く2022, 特集
  • 2022年1月12日

 ―2021年はどんな年だったか。

 「新型コロナウイルスの感染対策を講じながら経済の回復をうかがう、ウィズコロナを模索する年だった。20年に比べ、自動車運送や荷役などは増収基調となったが、回復の軌道は安定的でない。原油や木材、飼料のトウモロコシの価格が非常に高騰し、物量面での下押しが懸念材料となっている。また、コロナの影響で対面営業の手控えが続いており、長期化するとボディーブローのように効いてくる側面がある」

 ―大型冷凍冷蔵倉庫・北海道クールロジスティクスプレイスの稼働状況は。

 「21年に初めて通年稼働した。需要としては、当初想定した荷主におおむね使ってもらえた。課題としては季節の繁閑があり、稼働率は冬が高くて、夏が低い。苫小牧港の貿易を見ると、食品関連が堅調に伸びている。農産品や食品は北海道の成長分野であり、食の付加価値向上に物流面から貢献していく意義が高い」

 ―業界の現状と課題は何か。

 「物流関係業界では、生産労働人口の減少が加速している。人の確保の問題が一層深刻化しており、どう対策するか。デジタル化、自動化を進めて今の体制で生産性を上げることと、多様な人材を活用し、外から流入させることが考えられる。業界として若い世代に物流業界への関心を高めてもらう取り組みが大事になる」

 ―カーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロ、CN)への対応、中長期的な戦略は。

 「世界的な潮流として、石油需要は長期的に減退していくことが見通されている。脱炭素やCNなど大きな流れに対応するため、20年に社内にプロジェクトチームを設立した。40年をターゲットに中長期的に取り組む事業の洗い出しをしている。メンバーは若手が中心で、若い目線で自由闊達(かったつ)な議論をしている」

 ―22年の展望を。

 「社内で三つの結合の重要性を訴えている。一つ目は将来と今。40年の戦略プロジェクトに向けて第一歩を踏み出したい。二つ目は人材と設備。設備を使いこなす人、人の効率化を図る設備を組み合わせる視点が大事になる。三つ目は各部署。新しい事業をする場合、4事業部、6支店と本社が協働する必要がある。これらのことを新しい年における一つの方針にしたい」

 メモ

 苫小牧港の貨物輸送需要に対応するため、倉庫業、港湾運送業を担う企業として1960年5月に設立。港運、飼料サイロ、オイルターミナル、クールロジスティクスの4事業を展開する。

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