ひがし北海道連覇達成、イーグルスは4位に終わる―全日本アイスホッケー選手権

  • アイスホッケー, スポーツ, レッドイーグルス
  • 2021年12月20日
3位戦〔栃木日光―レッドイーグルス〕第2ピリオドに得点を許すレッドイーグルス=19日、長野・ビッグハット
3位戦〔栃木日光―レッドイーグルス〕第2ピリオドに得点を許すレッドイーグルス=19日、長野・ビッグハット
決勝〔ひがし北海道―東北〕第1ピリオドの数的優位なパワープレーで得点するひがし北海道=19日、長野・ビッグハット
決勝〔ひがし北海道―東北〕第1ピリオドの数的優位なパワープレーで得点するひがし北海道=19日、長野・ビッグハット

  第89回全日本アイスホッケー選手権大会A最終日は19日、長野・ビッグハットで決勝が行われた。前回覇者のひがし北海道クレインズが6―5で東北フリーブレイズに競り勝ち連覇達成。日本製紙時代を含め9度目の栄冠となった。18日の準決勝で東北に敗れ3位決定戦に回ったレッドイーグルス北海道は、栃木日光アイスバックスに延長戦の末3―4で敗れ、前身の王子時代を含めると71回大会(2004年、札幌市)以来18大会ぶりの4位に沈んだ。

   ▽決勝

  ひがし北海道クレインズ6―5東北フリーブレイズ

   ▽得点者【ひ】大津晃(伊藤、ゾルマニス)上野(西脇、池田)大津晃(池田、米山)米山(大津晃、ゾルマニス)池田(西脇、蓑島)西脇(上野、蓑島)【東】田中遼(人里、篠原)山本(大宮、デニー)篠原(佐々木祐、田中遼)人里(田中遼、デニー)デニー(田中遼、山田)▽GK【ひ】オージンシュ【東】橋本▽シュート数【ひ】30【東】34▽反則【ひ】10分【東】12分▽パワープレー得点【ひ】4【東】2▽キルプレー得点【ひ】0【東】1▽観客数1050

   ▽3位決定戦

  栃木日光アイスバックス4―3レッドイーグルス北海道

   ▽得点者【日】寺尾(大椋、石川)鈴木健(寺尾、古橋)石川(寺尾)寺尾(佐藤、鈴木雄)【レ】高橋(橋本、中島)佐々木(中島、百目木)大澤(彦坂、高木)▽GK【日】福藤【レ】成澤▽シュート数【日】37【レ】44▽反則【日】12分【レ】12分▽パワープレー得点【日】3【レ】1▽キルプレー得点【日】0【レ】0▽観客数886

   第3ピリオド10分すぎに大澤の強烈なミドルシュートで同点に追い付いたレッドイーグルスだったが、数的不利な状況で迎えた延長戦で力尽きた。

 18日

   ▽準決勝

  東北フリーブレイズ5―3レッドイーグルス北海道

   ▽得点者【東】佐藤(田中遼、篠原)生江(デニー)佐々木祐(田中遼、デニー)篠原(人里、デニー)佐藤(篠原)【レ】中島(大澤、中屋敷)彦坂(佐々木、橋本)大澤(中島、橋本)▽GK【東】橋本【レ】成澤▽シュート数【東】28【レ】40▽反則【東】16分【レ】8分▽パワープレー得点【東】2【レ】2▽キルプレー得点【東】1【レ】0▽観客数912

   レッドイーグルスは3点を追う第3ピリオドに数的優位なパワープレーなどで2点を挙げ猛追したが、6人攻撃を仕掛けた残り31秒にエンプティゴールを許した。

  ひがし北海道クレインズ3―2栃木日光アイスバックス

   ▽得点者【ひ】西脇(大津夕、松野)池田(蓑島、ゾルマニス)大津晃【日】大椋(寺尾、牛来)古橋(鈴木雄、佐藤)▽GK【ひ】オージンシュ【日】福藤

 ―レッドイーグルス「結果受け止めたい」

   レッドイーグルスとして挑んだ初の全日本選手権は4位に終わった。DFの橋本主将は「しっかりと結果を受け止めたい」と悔しさを押し殺すように語った。

   18日の準決勝で東北に3大会連続で競り負け、19日は3位決定戦に回った。昨年に続いて栃木日光と顔を合わせると要所で反則がかさみ、数的不利な状況で2度失点。苦しい展開ながら3度同点に追い付く粘りを見せたが、第3ピリオド残り11秒に犯した反則で3人対4人の状態で延長戦がスタートすると、この試合2得点2アシストの活躍を見せた日光のFW寺尾に決勝ゴールを決められた。

   開催中のジャパンカップでは前期、後期を含め17勝1敗とほぼ敵なしにありながら、全日本のタイトルはまたしてもつかむことができなかった。「プレッシャーのかかった試合で選手たちの良さを引き出せないのは、私の力量のなさ」と菅原監督。大会に向けて状態を整えてきた選手たちの努力を挙げ、「4位でも下を向く必要はない」とたたえた。

   橋本主将は「ジャパンカップの後期リーグから失点が多くなっている。もう一度守りの堅いチームをつくりたい」と前を向いた。

 ―ひがし北海道 チーム一丸、壮絶な点の取り合い制す

   ひがし北海道が東北との壮絶な点の取り合いを制した。大会連覇は第77(2010年)~79回(12年)大会で3連覇した前身の日本製紙以来の快挙。苫小牧市出身のFW池田主将は「連覇に向け全員がモチベーションを高くして戦えた」と胸を張った。

   目を見張るゴールラッシュだった。第2ピリオド序盤に一時2点差をつけられたが、同2分すぎのFW上野のゴールを皮切りに約7分間で一挙4点。18日の準決勝でレッドイーグルスを抑えた東北の守護神橋本を見事に攻略した。

   昨季ジャパンカップの新人賞に輝いたCF齊藤、準決勝で重い反則を犯し決勝出場停止となったFW河合卓を欠く中でつかんだ栄冠。主将は「ベテラン、中堅、若手全員が体を張ってパックを追い掛けた結果。最高の試合ができた」と喜びに浸っていた。

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