苫小牧市は、新型コロナウイルスワクチンの3回目接種も表町のグランドホテルニュー王子に集団接種会場を設置する方針を決め、早ければ来年2月中旬に開設する。同1月末までに、国から供給されるワクチン量が大幅に増える見通しとなったため。市医師会も引き続き、医師や看護師の確保に協力する。開設期間は未定で、ワクチンの供給量を見て判断する。
3回目のワクチン接種は今月から、医療従事者を対象に米ファイザー製の個別接種が始まっている。来年2月から65歳以上の市民も加わる予定だ。
国が道に示したワクチン供給方針から推計すると、同1月末までに米モデルナ製約2万回分が新たに供給される見込み。このため医療機関で扱うワクチンはファイザー製としたまま、供給量が増えたモデルナ製を集団接種会場で扱うことにした。3回目は1、2回目と異なるワクチンを打つ「交差接種」が認められているため、個別接種でファイザー製を打った人も同会場を利用できる。市保健センターの職域接種を利用した人も受け入れる。
市は17日、集団接種の考え方を市医師会理事会で正式に説明する。沖一郎会長は「接種を希望する市民への迅速な対応や安心感にもつながる。接種体制の確保に協力していきたい」と話している。