第74回北海道高校アイスホッケー選手権大会最終日は14日、帯広の森アイスアリーナ=帯広市=で決勝が行われ、駒大苫小牧が5―1で清水に快勝し、3大会連続30度目の頂点に立った。
駒大苫は第1ピリオド2分すぎにFW藤間(3年)のゴールで先制。その後は1年生FWの大久保が2得点するなど活躍した。守備では先発GKの米津(3年)が最少失点で切り抜けた。
来年1月の全国高校総体(青森県八戸市など)出場を懸けた北海道高校体育連盟など主催の一戦は11日に開幕。道内13チームが4日間にわたって熱戦を展開した。東胆振勢では駒大苫の他、3位の北海道栄が全国切符を獲得した。
▽決勝
駒大苫小牧5―1清 水
▽得点者【駒】藤間(池田)大久保(鈴木)大久保、石田(鈴木)早坂(相馬、池田)【清】木下(岸上、阿部)▽GK【駒】米津【清】須田
― GK米津 好守で勝利つかむ
駒大苫の守護神米津(3年)が、好守で連覇達成を後押しした。「1ピリから仲間が体を張って守ってくれた。少しでも思いに応えたかった」と自チームよりも多い31本のシュートを浴びながら、清水の追撃を最後まで許さなかった。
白樺戦で4失点、続く道栄戦では第2ピリオドに一時追い付かれた。「気合が入り過ぎて空回りしていた」と振り返る。決勝では終始冷静さを保つなど「しっかり修正して臨むことができた」。
安平・早来中出身で中学3年時には、早来・開成・苫小牧東・明倫(東胆振合同A)唯一のGKとして全国中学校大会制覇に貢献した優勝請負人。高校総体までに「リバウンドコントロールなど、細かい部分を抜け目なく練習したい」と意気込み、「自分が抑えて全国優勝したい」と力強く語った。
―主力欠いてもV譲らず
U20世界選手権の日本代表メンバーに選出された森田主将(3年)ら主力3人を欠く中、見事王座を死守した。ゲームキャプテンを担ったFW花田副主将(同)は「先輩たちが積み重ねた連覇を止めるわけにはいかない。続くことができてよかった」と喜んだ。
序盤からFW、DFの5人が連動した守備を展開。チーム伝統の厳しいフォアチェックで清水の攻めだしを阻止すると、徹底して相手ゴール前にパックを集め、厚みのある攻撃につなげた。
フェースオフ直後に得点するシーンも多かった。「選手自らが考え、いつでもシュートを打つ準備ができていた」と桶谷監督は目を細めた。
2回戦で白樺学園にゲームウイニングショットの末勝利。準決勝では北海道栄に同点に追い付かれても再び引き離した。「接戦を物にできて自信が付いた」と花田副主将。最後に高校総体優勝(2019年大会)を飾った地の八戸で、再び日本一の座に返り咲くことができるか。