第74回北海道高校アイスホッケー選手権大会第3日は13日、帯広の森アイスアリーナ=帯広市=でトーナメント準決勝が行われた。第1試合は2連覇中の駒大苫小牧が5―2で北海道栄を下し、3大会連続で決勝(14日)進出。第2試合は清水が5―2で武修館に勝利した。
▽準決勝
駒大苫小牧5―2北海道栄
▽得点者【駒】山口(荒木、木村)千﨑(花田、石田)山口(相馬、荒木)鈴木(石田)花田(久田、石田)【栄】磯崎、稲田▽GK【駒】米津【栄】佐藤
駒大苫は同点で迎えた第2ピリオド15分すぎにFW山口のゴールで勝ち越し。19分すぎにはFW鈴木がミドルシュートを決め、突き放した。道栄は第2ピリオドに連続ゴールで追い付いたが、反撃もここまでだった。
駒大苫・桶谷賢吾監督 「相手の勢いから受けに回るなど決していい内容ではないが、ひとまず勝つことができて良かった。決勝はFW、DF全員で守りから攻撃につなげるプレーをしてほしい」
清 水5―2武 修 館
―道栄 手応えつかむ4強入り
強敵撃破まであと一歩だった。大会2連覇中の駒大苫を持ち味のハードワークで苦しめた道栄。一時同点に追い付くなど、来年1月の全国高校総体に向け手応えをつかんだ。DFの高橋主将(3年)は「ベスト4まで来ることができたのは大きな成果」と胸を張った。
序盤から攻守に闘志あふれるプレーを披露した。氷上のFW、DF5人が連動して駒大苫の攻撃を阻止し、スピード感ある攻めにつなげた。「全員が強い気持ちで試合に臨めていた」
U18の日本代表候補に選出された実績を持つGK佐藤(3年)の頑張りも光った。「自分の力を出し切りたい」と幾度となく相手の決定機を防いだ。
ただ、計6回の反則が痛かった。数的不利なキルプレーで3度失点。高橋主将は「試合終了まで走り切る体力が足りなかった。チーム目標の高校総体ベスト4を達成できるように、チーム全体でレベルアップしたい」と切り替えた。
【道高校IH選手権・1回戦ダイジェスト】
―苫工 もぎ取った”意地の1点”
今大会出場チーム最少の登録11人で挑んだ苫工。初戦で強豪白樺に大敗したが、第3ピリオドに意地の1点をもぎ取った。DF小嶌主将(3年)のパスを直接決めたのは2年生FW堀内。FW澁谷(同)が「相手ゴール前にスペースをつくってくれた。何とかねじ込むことができてよかった」と先輩たちのお膳立てに感謝した。
今大会で3年生6人が抜けることになる。来年の新人大会出場は見送り、4月に入学する1年生の入部を待つ。堀内は「体づくりなど基礎から見直したい」という。小嶌主将は「どんな苦しい場面でも声を掛け合って、団結して戦えるチームになってほしい」とエールを送った。
―苫中央 1年生チームも奮闘
1年生12人で挑んだ苫小牧中央は、道選抜大会5位の釧路江南と好ゲームを演じた。3倍以上のシュートを浴びながらGK大塚斗を中心に粘り強い守備が光った。腰越監督は「よく耐えて練習の成果を発揮してくれた」とたたえた。
新型コロナウイルスの影響で、南北海道以外のチームとの対戦は初めて。DF天坂主将は「(釧路は)パックへの寄りが素早かった」と振り返ったが、第3ピリオドを0―0で終えるなど互角に渡り合えることは証明した。
チームは南北海道勢による来年の新人大会で上位を目指す。3年生が退く他校と異なり、戦力を維持して大会を迎えられる。腰越監督は「全道大会の経験を糧に、飛躍してほしい」と期待した。