来年4月上旬に有料釣り施設として本格開放される苫小牧港・東港の内防波堤(通称・一本防波堤)が3日、プレオープンした。良型のクロガシラやアブラコなども数匹釣れ、来季の本格運用が注目される。
日本釣振興会北海道地区支部が主催した。苫小牧港は国の「釣り文化振興モデル港」に道内で唯一指定されており、今回は課題を探るトライアル。日頃は規制している防波堤先端側500メートルを午前6時から午後2時まで開放した。
当日は小雨交じりの肌寒い天気で、事前に予約していた80人のうちの約70人が来場。釣果のなかった人は少なからずいたものの、先端部で早朝に40センチ超のアブラコが数匹、その後は先端から中間で40センチオーバーのクロガシラ数匹のほかイシモチ、カジカ、中型アブラコがぽつぽつと上がった。足元はガヤや小サバが釣れていた。
肉厚の大物クロガシラを上げた札幌市の会社員、荒谷昌裕さん(58)は「イソメを房掛けにして40~50メートル投げた。根掛かりと思ったら少しずつ巻けたので大物と思った。ここはいい場所。来季は妻と来たい」とさすがに好印象。同じく40センチ超のクロガシラを釣った岩見沢市の会社員、田畠武さん(45)は「それなりに魚が釣れるなら有料もいい取り組み。釣り人もマナーを意識するようになる」と有料開放に理解を示した。
同支部と釣り防波堤を運営する管理団体は今後、課題を検証し、料金体系や管理態勢などを整える。