新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種について、苫小牧市は12月中旬の開始に向け準備を進めている。医療従事者から始め、来年2月には高齢者の接種に着手したい考え。個別接種を基本に調整しており、29日の市長定例記者会見で詳細を発表する予定だ。
国は2回目接種を終えた人のうち、おおむね8カ月以上経過した人を対象に、追加接種1回を行う準備をするよう各自治体に通知している。苫小牧市は今年3月中旬に医療従事者の優先接種を、同5月中旬に一般高齢者の接種をそれぞれスタートしていた。
3回目は優先対象を設けず接種券が届いた市民から受けられるが、2回目接種の時期が起点となるため、おのずと医療従事者、高齢者の順になる。市は12月中旬にも3回目接種を始め、対象は12月が医療従事者1600人、来年1月が同4000人と想定。同2月に高齢者の接種を始め、同月は2万1000人に接種する見通し。
医療機関による個別接種を中心にするため、市は必要なシステム改修を進めつつ、受け入れ先などを市医師会と調整中。11月末までに希望する市民の2回接種を完了する目標だが、12月以降も追加の希望者が想定されるため、フォローアップと3回目接種との重複解消を図る。
市内で2回接種を終えた人は12日現在、職域接種を含めた推計で10万6718人で、12歳以上の接種率は69・1%に達した。市は接種を希望しながら未実施の人は「今月末までに1回目を終えるよう予約してほしい」と呼び掛けている。