白樺学園高校(十勝管内芽室町)は13日までに、苫小牧市で開催された全国高校選抜アイスホッケー大会に参加したアイスホッケー部の選手やスタッフ計26人が感染したことをホームページ(HP)で発表した。感染者の同意を得た上で情報を公開し、嶋野幸也校長は「社会的な責任を果たすことが感染拡大を止める上で重要」と述べた。
HPでは11日、大会に参加した同部がPCR検査の対象となった経緯を説明。同部は3日から苫小牧に入り、大会2週間前から続けていた全選手とスタッフの健康チェックには異常がなく、試合前の検温チェックも問題はなかった。大会終了後の8日には日本代表選考合宿参加者6人を残し、苫小牧を離れた。帰宅後、選手に次々と発熱症状が出て、PCR検査で陽性が判明。11日から症状がない選手やスタッフを含め検査を実施。13日時点で全38人の検査を終え、感染者が生徒23人とスタッフ3人だったことに明らかにした。
嶋野校長は大会の感染対策について「各学校の自覚、性善説がよりどころになっていたと思う。最終的には主催者側が厳密にチェックして運営しなければいけない」と指摘。「ただ、感染を恐れて全部の大会を辞める動きにはなってほしくない。社会的な責任で公表しているので、大会運営に対する学校側の思いも知ってほしい」と訴えた。
同校は昨年12月に感染者が出た際もプライバシーに配慮して公表に踏み切った。誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)を懸念し公表しない学校もあるが、嶋野校長は「誹謗中傷を受けた報告は今のところ1件もない」としている。