Q…休みなので、子どもと一緒にミヤマクワガタを捕りに行く約束をしました。ミヤマクワガタはどんな木にいますか?
A…ミヤマクワガタは国内に生息するクワガタの中で最も大きな種類で、雄の中には体長が7センチ(大顎を含む)を超えるものもいます。雄は立派な大顎を持っていて、頭部には耳のような突起があります。頭部の突起や大顎の大きさなどは個体によって違い、小型になるにつれて小さくなります。
ミヤマクワガタが生息しているのはミズナラやハルニレが自生する広葉樹林で、5月中旬ごろから9月ごろまで成虫が見られます。もっとも観察しやすいのは5月下旬から8月初旬ごろまででしょう。
ミヤマクワガタを見つけるには、道路脇の明るい場所に生えるミズナラやコナラ、ハルニレ、ヤナギの木を探すと良いでしょう。日当たりの悪い森林の奥ではあまり見られません。
樹液の出ている木を見つけるには、スズメバチやチョウの仲間の様子を観察します。木の周りをチョウやスズメバチが飛び回っていれば、樹液の出ている場所が近くにあります。特にキマダラヒカゲというチョウは樹液によく集まるので目安になります。また発酵した樹液は甘酸っぱい匂いがします。
木を蹴ったり揺らしたりして草の中に落とすと、見つけづらくなるので網を使った方が良いでしょう。木を蹴ったり、物でたたいたりすると木を痛めてしまい枯れてしまうことがあります。木を痛めないように注意しましょう。
(文とイラスト ゆうふつ原野自然情報センター・村井雅之)=随時掲載