アイスホッケーアジアリーグ・レッドイーグルス北海道の選手リーダーが決まった。2019シーズンから2季、前身の王子で副主将を務めたDF橋本僚(28)=北海高卒=が主将に。日本製紙クレインズ(現ひがし北海道)から移籍し、3年目のFW中島彰吾(27)=中央大卒=が副主将にそれぞれ抜てきされた。菅原宣宏監督(46)が「自分の意見をしっかり持ち、明るくポジティブ」と期待を寄せる2人に、クラブ化1年目の意気込みを聞いた。中島副主将、橋本主将の順に連載する。
―主将に次ぐ立場について。
「選手一人一人が主体性を持って行動していけるようなアシストができればと思っている。まずは新しく仲間になってくれた彦坂優(26)、入倉大雅(24)が少しでも早くチームになじめるように気を配りたい。主将の(橋本)僚さんとは、すでにお互い思うことがあればその都度、意見交換はしている。2人だけの考えに固執せず、自分らを含め6人で構成するリーダーズグループの意見などもくみながら、チームの方向性を示していきたい」
―クラブ化を機にチャレンジしたいこと。
「実業団時代と違って、競技ファンの方々との距離をより縮められるチャンスだと思う。個人的にはインターネット交流サイト(SNS)を使った情報発信があまり得意ではないので、クラブ化を機に苦手分野を克服したい」
―日本や地域のアイスホッケー界に思うことは。
「年々競技者数やチーム数が減少している。氷都苫小牧でレッドイーグルス北海道が続いていくためにも、子どもたちの未来を大切にしながら行動したい。自分たちの生まれ育ったまちにレッドイーグルス北海道というチームがあるんだと、誇ってもらえるようにならなければいけない」
―2020~21シーズン終了後はどう過ごしたか。
「まずは自分の体をしっかり休ませてから、徐々に6月のチーム始動に向けてトレーニングなどを積んできた。昨季抱えていたけがの状態もいい。100%の調子に仕上がるのはまだ先だが、まずは9月のジャパンカップ開幕に向けて徐々にコンディションを上げたい」
―今季は日本人のみで戦う。
「技術も実績もある外国人選手は1人で試合の流れを180度変えることができる存在だった。今季はそれができない分、チーム全員で戦うという意識がより大切になると思う。誰かに頼るのではなく、みんなで個人個人の弱点やミスをカバーし合えるチームになることが、国内はもちろんロシアのサハリン、韓国のハルラと対戦するときには必要になる」
中島彰吾(なかじま・しょうご) 1993年10月、釧路市生まれのセンター。武修館高―中央大を経て2016年に当時の日本製紙クレインズ入り。19~20シーズンに前王子イーグルスへ入団すると、1年目でアジアリーグレギュラーリーグの最多ポイント選手賞とベストFWの2冠を獲得。昨季のジャパンカップでは大会最優秀選手など個人賞5部門を総なめにした。