苫小牧市内の公共スポーツ施設は、道内に発令された緊急事態宣言が今月20日まで延長されたことを受けて休業が続いている。各施設とも万全の新型コロナウイルス対策を施しながら、宣言解除後の再開に向けた準備を進めている。
当初の宣言期間最終日だった5月31日。アブロス日新温水プールには「いつ営業が再開するのか」などの市民からの問い合わせが相次いだ。同プールは宣言発出後の同17日から臨時休館中。指定管理者の都市総合開発の大江和弘統括責任者は「不要不急の外出ができない状況の中でも利用者に求められている施設だと実感した」と複雑な心境を明かした。
同プールの職員は宣言以前、6人ほどが出勤していたが、発出後はテレワークを実施。電話や来館者対応のために2人以下が事務所で勤務する。休館中は館内の清掃やトレーニング室のマシン入れ替えなどの作業を進めてきた。津谷敬太館長は「感染者を出さないことが最優先。対策を万全に整えて営業再開を迎えたい」と語った。
市総合体育館は一般開放を停止した一方、各種スポーツ大会には対応してきた。5月下旬には卓球の全国高校総合体育大会室蘭支部予選を開催。主催者団体が実施する感染対策に加えて、換気や消毒は体育館職員も携わった。
今月5日からはバドミントンを皮切りに東胆振中学校体育大会が本格化。20日までの週末は大会日程がすべて埋まっている状況だ。同体育館の指定管理も担う都市総合開発の安達一幸統括責任者は「予定されている大会については対策を徹底することを条件に受け入れていきたい」と話していた。