北海道が政府による緊急事態宣言下になり、不要不急の外出自粛を要請される中、やむを得ず釣行計画が中止となった釣り人も多いはず。こうした時にこそ、普段から愛用している釣り道具のメンテナンスに目を向けてみるのもいいのではないだろうか。今週は自宅でできる簡単なメンテナンスを紹介したい。
―水洗いが基本
ロッドに関しては毎回の釣行後、シャワーでさおの表面に付いた汚れや海水などを洗い流すのが第一だ。金属製のガイド部分はさびが発生しやすく、ほっとくと、不意の大物が掛かった際に折れることもある。また、海釣りの場合はガイドやリールを装着するリールシート、グリップ部分に砂も付着しやすい。こちらも傷や破損の原因になることが多いので、シャワーで洗い流し、細かい隙間は歯ブラシや綿棒で優しく洗い出すだけで日常のメンテナンスとしては十分だ。
―定期的にオーバーホールも
リールはギアやベアリングなどの部品が多く、素人による分解清掃は破損したり故障したりするリスクがある。内部構造が複雑なものも多く、本格的なメンテナンスは釣具店やメーカーを通じてのオーバーホールを利用したい。釣り倶楽部担当は年に1度、釣りができない冬の期間に釣具店を通じてメーカーへ出すことにしている。
日常的なメンテナンスとしては、内部に水が入らないように注意しながらドラグをきつく締めてシャワーで表面の砂やほこりを洗い流すだけ。その後は、スプールを外して水気を拭き取り、ラインが直接触れるラインローラーやギア部分の汚れを綿棒で拭き取り、専用オイル(一部はリール購入時に付属している)を軽く付けるだけで十分。オイルは、付け過ぎると本体内部で垂れてしまうので注意が必要だ。担当はキッチンペーパーの上で作業し、余分なオイルをすぐに拭き取るようにしている。
また、横軸のベイトリールは構造が複雑なため、メンテナンスは注意が必要だ。クラッチのオン・オフを頻繁に使用することから内部に水が浸入しやすく、使用後のメンテナンスは必須となる。釣行後は本体からスプールを外し、内部に浸入した海水や砂を水で洗い流す。ベアリングなどの部品は、ホームセンターなどで売られているパーツクリーナーで洗浄するのも有効。分解清掃が難しい部分は、先端の細い爪ようじや綿棒で汚れを取る。それぞれの部位は乾燥させた後、オイルやグリースを塗って元通りに組み直せば完成となる。
リールの場合、昨今は一部のメーカーで内部に海水や異物が入りづらい構造の製品も出ている。最も酷使する道具だけに、記憶に残る一匹をゲットするためにも日々のメンテナンスで長く使用していきたい。
今回は一般的に必要最低限のメンテナンスを紹介した。詳しい方法は各メーカーのホームページなどでも紹介されているので、参考にしてもらいたい。