支笏湖ビジターセンターで原画展 倒木テーマに絵物語

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  • 2021年5月11日
支笏湖を舞台にした絵物語の原画と小島さん

  支笏湖周辺の森をテーマにした作品を手掛ける空知管内由仁町の画家小島加奈子さん(52)のイラスト原画展「とーぼくばあさん―支笏湖の森の絵物語」が30日まで、千歳市支笏湖温泉番外地の支笏湖ビジターセンターで開かれている。

   自然公園財団支笏湖支部が主催。作品展は2007年8月以来、13年9カ月ぶり2回目となる。

   「とーぼくばあさん」は10年ほど前から少しずつ制作し、昨年完成を見たシリーズで1本の倒木を主人公にした絵物語。会場にはB3判(36・4センチ×51・5センチ)の原画19枚の他、シルクスクリーンの版画やパステル画も並ぶ。

   物語は長い月日を過ごしてきた大木の「とーぼくばあさん」が、嵐を受けて倒木となった後も昆虫や小動物、別の植物の命を宿し、育む存在であり続けていることを子リスに伝える内容。作品は、子どもの目線に合わせた低い位置に展示している。小島さんは「森はさまざまな命であふれている。いつか原画を絵本にできたら」と話す。

   小島さんは1969年愛知県出身、愛知県立芸術大学美術学部デザイン科卒。同大学院修士課程修了後、芸大進学予備校講師をしながら国内やアジア、ヨーロッパの旅を重ね、99年に支笏湖に滞在しながら豊かな自然風景を題材とした創作活動を展開。道内には2004年に移住した。

   作品展は午前9時~午後5時半。入場無料(駐車場は有料)。問い合わせは同センター 電話0123(25)2453。

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