苫小牧パークゴルフ協会がこのほど、設立20年の節目を迎えた。「いつでも、どこでも、誰でも楽しめるスポーツ」の普及、発展を目指して活動を続け、胆振最大の会員数を誇る組織にまで成長した。秋元逸男会長(76)は「組織づくりに尽力した歴代の先輩たちに感謝したい。節目を機に競技の裾野をより広げていきたい」と決意を新たにする。
パークゴルフは1983年に十勝管内幕別町で発祥した専用のクラブ1本とボール一つを用いて芝上で行う、ゴルフをコンパクトにした競技。苫小牧協会は1999年に市民団体「白鳥パークゴルフ」を中心とした連盟設立に端を発する。
96年に設立された北海道胆振地区協会連合会傘下の12協会の中では、一番若い組織だった。毎年大会開催の他アドバイザー、指導員と呼ばれる競技普及者の育成に尽力してきたが、年間1500円の会費が掛かることもあり「当初はなかなか会員が増えなかった」と秋元会長は振り返る。
「パークゴルフをみんなで勉強して発展させたい。何とか会を支えてほしい」と市内の民間クラブの協力も得ながら地道に周知を図り、現在は胆振地区最大となる270人(今年4月時点)もの会員数を誇るまでになった。
ただ、喜んでばかりもいられない。協会と共に会員も年齢を重ね高齢化。ここ数年は新規加入よりも退会者の人数が上回っている。加えて地域の競技力向上に伴い、生涯スポーツの位置付けからハイレベルなスコアを競い合う競技志向に偏っているのも気掛かりだ。
「誰でも気軽に楽しく、安全にできるスポーツだということを改めて広めなければならない」と秋元会長。次の30周年に向け地域のパークゴルフ創成期を支えた会員の子ども、孫も巻き込めるような「企画を練っていく必要がある」と言う。例えば、高校生以下をターゲットにした「パーク甲子園」開催。「発祥の地が苫小牧なら面白いよね」と会長はアイデアを巡らせている。
苫小牧パークゴルフ協会は随時会員を募集している。問い合わせは同協会秋元会長 携帯電話090(8428)9691。