北洋大(前苫小牧駒沢大)女子バスケットボール部は、新1年生5人が入部し1、2年生7人で今年度から北海道学生連盟の3部リーグに参戦する。女子のプロリーグのWリーグ経験者やウインターカップ全国高校選手権大会出場校出身の選手が加入するなど実力者ぞろいのチーム陣容となった。今年度は2部昇格を目標として、最短で2023年の1部昇格と全国大学選手権大会(インカレ)出場を目指して歩みを始めた。
同部は昨年4月に創部し、札幌山の手高出身の曽根有紗主将(2年)ら当時1年生の2人で活動をスタート。高校女子バスケの強豪、埼玉栄高などで指導歴がある同大職員の一ノ瀬和之ヘッドコーチ(HC)が就任。同大の体育館で道栄女子バスケ部と合同で練習を行っている。
5人の新入生で唯一の苫小牧出身はガードとフォワードを兼ねる桜庭莉李亜(1年)=北海道栄高卒=。アウトサイドシュートを重視する同高女子バスケ部出身だけに「スリーの成功率をもっと上げて貢献したい」と抱負を語った。
一ノ瀬HCが指導したこともある埼玉栄高女子バスケ部からは同高3年時に主将を務めたガード高橋こはく(1年)とフォワード會田芽夢(同)が入部。実業団経験者のガード渡邊あゆみ副主将(同)も名を連ねた。渡邊は埼玉栄高卒業後、Wリーグの名門シャンソンに入団。2016~17、17~18の2シーズンプレーしたが、右足かかとのけがの影響で退団した。今年3月には建築系の専門学校を卒業した異色の経歴の持ち主だ。「Wリーグの経験を生かしてチームを引っ張りたい」と意気込む。
昨年初のウインターカップ出場を果たした北星学園女子高でセンターを務めた小久保瑞希(1年)にも注目だ。身長175センチの体格を生かしたゴール下での得点力が武器。「当たり負けしないフィジカルの強さで勝負したい」と話す。
新入部員のほぼ全員が「伝統や歴史をつくっていきたい」と口をそろえて言った。今年度は北海道リーグ3部に所属し、歴史を刻み始める。一ノ瀬HCは「セミプロの気持ちで競技に臨んでほしい。バスケをする子どもからファンが付くような見ていて楽しいバスケを見せてもらえれば」と期待する。
新体制としての初陣は6月に札幌市などで開かれる春季大会。渡邊副主将は「まずは自分たちの立ち位置を確認したいが、負けないというプライドも持って挑みたい」と意欲的だ。
全国大学選手権大会(インカレ)出場のためには1部秋季リーグで準優勝以上の成績が必要となる。2年部員にとっては22年の2部昇格、翌23年の1部昇格を果たすことが絶対条件となる。曽根主将は「インカレに出るためにも一つ一つの試合で内容にこだわって戦いたい」と意気込む。