4月からクラブ化したアイスホッケーアジアリーグのレッドイーグルス北海道(前王子イーグルス)が、新会社の活動を本格化させている。チーム運営の根幹をなす資金調達のため、14日から苫小牧市内を中心にスポンサー獲得に向けた営業を開始した。「氷都、北海道苫小牧を拠点とするチームとして、アイスホッケーの魅力を高め、地域の活性化に貢献します」をクラブミッションに掲げ、2021~22シーズンへの準備を着々と進める。
クラブが目指す未来とするビジョンも決定。「常に強くあって、競技者の憧れや目標となるチームを核に、身近で、親しみやすく、愛される存在となります」。95年にわたって続いた実業団時代から心機一転を図る覚悟が示された。
年間活動費が数億円になるとも言われるアジアリーグ。レッドイーグルスは昨季32社のスポンサーを得ていた。王子ホールディングスの子会社として資金援助を受けクラブ化した今季だが、将来の自立経営に向け1年目から市内外問わず「シーズンを通して多くの支援を募っていく」と竹俣一芳社長は言う。
支援企業増加を狙ってパンツを含めたユニホーム広告は、ホームとアウェーで分けて募集。ヘルメットや練習着、チームジャージーにも広告枠を設けた。ホームゲーム観戦券などが返礼として提供される、3万円台から支援可能なサポートパートナー制度といった形態も用意している。
また、金銭以外での支援方法を考案した。各企業がレッドイーグルス北海道の選手を雇用する「キャリア支援パートナー」。クラブ運営、経営に関わる人材を派遣する「クラブ人材パートナー」などがある。新型コロナウイルス禍ではあるが、「チームやアイスホッケーに少しでも興味を持ってもらえるようにアピールしていく」と竹俣社長は意気込む。
ファンクラブ創設や、学校訪問など奉仕活動に向けた準備も加速させている。「市民らの意見も積極的に取り入れていきたい。考えや思いを伝えてもらう場を設けるなど、失敗を恐れずどんどん仕掛けをつくっていけたら」と話した。
スポンサーなどに関する問い合わせはレッドイーグルス北海道 電話0144(38)8880。