㊥ 「来季も得点王を」~最多得点、ベストFWの2冠 中屋敷侑史~

3月21日に東京開催された対栃木日光戦で得点し、喜ぶ中屋敷侑史

  アジアリーガー5年目の年男が、念願の個人賞を獲得した。最多得点とベストFWの2部門に名を連ねる活躍。中屋敷侑史(23)は「素直にうれしい。来季も得点王を取りたい」と早くも意気込んでいる。

   昨年10月10日のジャパンカップ開幕戦から3試合連続得点で好スタートを切ると、11月下旬の対栃木日光アイスバックス2戦(栃木県)で計3得点し、得点ランキングの首位に立った。今年2月14日に本拠地白鳥王子アイスアリーナ=苫小牧市=で行われた対東北フリーブレイズ戦では、アジアリーグ舞台で自身初となるハットトリックを達成し「自信になった」。

   2試合を残して各チームのポイントゲッターがひしめく得点ランキング2位以下に3点以上の差をつけた。得点王に当確ランプがともったかに見えたが、思わぬところからライバルが出現した。

   4点差でランキング3位タイだった同じFWラインを組む中島彰吾(27)。3月27、28両日に苫小牧開催の対横浜グリッツ2戦で計4得点。特に28日はハットトリックを記録するなど猛追してきた。一方の中屋敷は「意識し過ぎてしまった」と無得点。先輩がゴールを決めるたび、「本当は喜ばないといけないのに『あー』って叫んでました」と苦笑いする。

   18得点で並び、両者に最多得点の称号が与えられてひと安心。ベストFWにも中島と一緒に選出され、「彰吾さんはどんなときも平常心でプレーできる、本当にすごい選手だと改めて思った。来季はもっと頑張らないと」と気を引き締めるきっかけにした。

   すでに新シーズンへの課題を見つけている。「昨季はどの得点も仲間に取らせてもらったもの。これからは自分で打開して点を取る場面を増やしたい」と意気込む。加えて、味方DFの浮いたシュートに触れて角度を変え得点する技術の習得にも励む構え。「僕のプレーを見て、またリンクに行こうと思ってもらえるようにしたい。SNS(インターネット交流サイト)も使いながら、レッドイーグルス北海道を広く知ってもらう活動もできたら」と語った。

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