4月は、さまざまな物事において始まりの季節。春の陽気に誘われて、今年の釣り始めを計画している人も多いのでは。カレイの投げ釣りや桜前線の北上とともにサーフを熱くするサクラマス釣りなどに注目が集まる中、釣り倶楽部担当が着目するのは春ロック(ロックフィッシング)。産卵期を終え、体力の回復を図っていた個体が積極的に動き始めるこの季節、思わぬ大物に出合うことも。登別漁港に足を運んで挑戦した。
今回は7・6フィートのミディアムクラスのロッドを選択。2500番のリールに0・6号のPEラインを巻き、先端には根擦れに強いフロロカーボンラインをショックリーダーに使用した。
仕掛け(リグ)はソフトルアーのワームを使い、重り(シンカー)と針が一体となったジグヘッドや別々に組み合わせて使うテキサスリグが中心。消波ブロックの隙間を攻める”穴釣り”の場合には、投げ釣りの胴付き仕掛けのような「ダウンショットリグ」をチョイスした。
取材当日は午後2時すぎに現場へ到着。快晴で無風と釣りやすい環境ではあるものの、港内は波一つ立たない「なぎ」。こうした日は魚の警戒心も高く釣果が伸びない場合も多く、不安がよぎった。
基本的な釣りポイントは、漁船が通ることで海底がえぐれた「船道」。仕掛け着底後、小刻みにさお先を上げ下げし、ゆっくりとラインを巻き上げる「リフトアンドフォール」が中心。反応がなければワームの形やサイズ、色などを変更した。
釣り開始から1時間はまったくの無反応。船道だけでなく、海藻が生い茂った岸壁沿いや消波ブロックの隙間など、魚が姿を隠せそうな場所を積極的に攻める。必然的に根掛かりも増えたが、日が傾き始めた頃には、体長30センチ前後のアブラコがコンスタントにヒットし始めた。
午後4時から1時間ほどでアブラコが10匹ほど。この時期はまだサイズは小型が中心だ。秋のハイシーズンまで大きく成長することを期待して、撮影後は海へ帰ってもらった。