集めたデータを保護活動に生かす シマフクロウの子育て見守り中

  • レンジャー通信, 特集
  • 2021年4月2日
秋に設置した巣箱。実物はウトナイ湖サンクチュアリネイチャーセンターにある(提供)

 近ごろ暖かい日が多くなり、野鳥たちの子育ての時期になってきました。北海道内に約160羽しかいないシマフクロウも子育ての真っ最中です。

 シマフクロウが自然の状態で子育てするためには、巣となる巨木の洞と、餌となる魚が必要です。研究によると、直径1メートル以上の太さの木の洞と、20センチほどの魚が100平方メートルに30匹以上の密度で生息している河川が必要ということが分かっています。しかし、北海道内にはそのような環境が非常に少なくなっているのが現状です。そこで、日本野鳥の会では、環境省、研究者、企業、そして市民の皆さんと協力して、巣箱の設置や魚を入れたいけすの設置を行い、調査をしつつシマフクロウの子育ての補助を行っています。自然の状態が理想ですが、絶滅の危機を脱するための応急処置です。

 シマフクロウは3月中旬ごろに産卵し、4月初旬の今ごろは卵を温めています。この時期に当会レンジャーは営巣に影響が無いように十分に注意を払いながら、遠隔無人カメラやタイマー録音機などを使って調査を実施し、繁殖状況の把握に努めています。また、可能な限り自然の餌を捕食してもらうため、給餌場の利用状況や周辺の餌資源量を調査し、給餌量を適正に保つ努力を続けています。このような継続した調査によって集めたデータは今後の保護活動に生かしています。

 このように私たちレンジャーは、シマフクロウ繁殖が成功することを願いつつ、今年も見守りを続けています。そしてこれらの活動は、皆さまからのご寄付によって支えていただいています。ウトナイ湖サンクチュアリネイチャーセンターでお買い物をしていただいた収益の一部も活動に充てられていますので、ご支援いただければ幸いです。

 (日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ・瀧本宏昭レンジャー)

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