記憶

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2021年3月31日

 JR日高線の鵡川―様似、116キロ区間があす4月1日、正式に廃止される。また記憶の中にしかない駅名や駅舎が増え鉄路が延びる。

 日高線は2015年1月の高波被害で不通になったままでの廃止。冬の嵐と同じく、不意討ちのように沿線自治体への負担の要請とバス転換の提案が行われ結局、廃線が決まった。すでに気動車の息遣いが途絶えて6年。別れの実感は湧きにくい。沿線には2月ごろから鉄道ファンの来訪が増えたとか。自治体や住民はこれからが正念場。医療や教育、バス運行の充実で地域を守らなければならない。

 昭和の末期に4年ほど静内町(当時)に住んだ。すでに自動車が移動手段の中心の時代だったが、汽車通学の高校生の黒い制服姿が朝夕に駅と学校の間を黒く染めて移動する光景を覚えている。鉄路は国道とほぼ並行して走っており、駅名は地名とほとんど同じ。富川、門別、豊郷、清畠、厚賀―。駅名をたどると大小の市街地、海岸や軽種馬牧場の様子が見えてくる。

 育った町と苫小牧を結び、大都市もつないでいた「国鉄富内線」の廃止は1986年11月だった。乗降したことのある駅舎や、駅舎前の未舗装の小さな広場の様子を覚えている。線路と道路は川を挟んで延びる区間が多かった。道路側から見える駅舎のあった集落は、見る見る小さくなっていった。何度か集落を訪ねたが、駅舎の位置が分からない所も。それでも駅名は今も記憶に残ったままだ。(水)

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