苫小牧市内の空手道場、優至会塚本道場門下の小中学生6人が新年度に行われる第1回ジュニアファイナルカップ(国際空手道連盟極真会館世界総極真主催)出場に向けて練習に励んでいる。大会は2月に神奈川県で開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期になった。塚本鉄兵代表は「厳しい稽古を積んでいるので、北海道代表として自信を持って日本一を目指して」とエールを送った。
コロナ禍前の2019年9月に第12回北海道空手道選手権大会(帯広市)で各部門ベスト4以上の選手が全日本ファイナルカップ出場権を得た。首都圏が緊急事態宣言下となっていたことなどでファイナルカップの開催日時は未定。
中学2、3年男子重量の部で出場するのは伊勢天翔(青翔中2年)。北海道選手権大会で優勝した。昨年1月に愛知県で開かれた第7回全日本ジュニアチャンピオンシップ(同主催)の中学1年生男子重量でも優勝を果たして、塚本道場に初めて全日本タイトルのトロフィーを持ち帰った逸材だ。
得意技の内回し蹴りは打撃のタイミングをずらしてガードをかわすために緩急を巧みに操る。伊勢はこつについて「速く打つために膝を素早く上げてスピードを高めるように工夫している」と明かす。
全日本チャンピオンとして次のヤマ場に臨む伊勢。「プレッシャーは感じていない。目指すのは優勝だけ」と率直に話す。塚本鉄兵代表は「全日本チャンピオンという自覚が自信につながっている。優勝を期待している」と語った。
塚本悠剛(拓進小)は小学5年男子重量の部に出場する。19年の北海道選手権大会では小学4年男子で優勝していた。第7回全日本ジュニアチャンピオンシップ小学4年男子軽量の部でも3位入賞を果たしていて、「次は優勝」と意欲を見せる。
突き技の練習に注力してきた。身長132センチと同学年の選手と比べ小柄な体格。中段への突きは肘を上げて大きく振りかぶるよう心掛けている。「動きを少しでも大きく見せて審判にアピールしたい」と話す。
昨年の全日本3位入賞は「素直にうれしかった」と話すが、優勝への意欲も十分の様子。準決勝では油断からのミスで有効技を取られた苦い経験もしていて「延長戦になっても集中力を切らさないで試合する」と意気込む。
スタミナは「追い込み」と呼ばれるミット打ちで着実に強化してきた。1セット1分を12回とハードな内容。塚本鉄兵代表は「厳しいトレーニングの成果を発揮して日本一を取ってほしい」と期待感を語った。
出場者は次の通り。
▽中学2、3年男子重量の部 伊勢天翔(青翔中2年)▽小学5年男子重量の部 葛西龍生(拓進小)、風間琉太郎(ウトナイ小)▽同軽量の部 塚本悠剛(拓進小)▽小学3年男子の部 塚本大剛(同)▽小学2年同 大和優真(拓勇小)