水泳の第43回全国JOCジュニアオリンピックカップ春季水泳競技大会が21日、札幌市平岸プールで行われる。新型コロナウイルス感染拡大により東京開催が中止となったJOC春季大会の代替として各都道府県で分散実施されるリモートの短水路レース。苫小牧からはアブロス沼ノ端スイミングクラブの高橋良汰(北海道栄高1年)、野村遥希(青翔中1年)、アブロス日新の水谷くるみ(錦岡小5年)が年代別の各種目で上位入賞を狙う。
日本水泳連盟などが主催する今大会には年齢、泳法、距離別に設定された標準記録到達選手がエントリー。全国各地で行われる代替大会の記録を同連盟が集約し、種目ごとに順位付けする。
アブロス沼ノ端の高橋は男子50メートルと同100メートルの自由形2種目に挑む。明倫中3年だった2019年のJOC夏季大会(長水路)で50メートル自由形8位入賞を果たした実力者。「少しでも上の順位に行きたい」と力強い。
50メートルの持ちタイムは今年1月にマークした23秒59。標準記録を0秒05上回っているが、「スタートのリアクションや飛び込み後のドルフィンキックがまだ弱い」と課題克服に汗を流している。本番では23秒3台を目標に掲げる。一方の100メートルは「後半の50メートルで手をかくテンポを維持できるようにしたい」と話した。
野村は今年1月の道内大会で男子200メートルバタフライの標準記録(2分10秒26)を大幅に上回る2分8秒15をマークした。その後は100メートル種目の強化に力を入れ、長く1分台にとどまっていた自己記録は59秒70まで縮んだ。
体力を維持しながら200メートルを泳ぎ切れるよう、手で水をかくストローク数を25メートルにつき10回以内に制限して練習を積んだ。「最初は大変だったけど、こつはつかめてきた」と手応えを口にする。
2人を指導する大江俊彰コーチは「リモートではあるけれど、全国の速い選手と競っているんだという闘争心を忘れずに頑張ってほしい」と期待する。
アブロス日新の水谷は女子50メートルバタフライにエントリーしている。2年続いて標準記録を突破したJOC春季大会が中止となり「東京で泳いでみたかった」と若干悔しさをにじませたが、「札幌のプールは慣れてるし泳ぎやすい」と気持ちを切り替えて本番に挑戦する。
昨年10月には道内大会で30秒25を出し、標準記録(30秒43)を突破。その後は「フォームを崩してしまった」と言うものの、「最低でも自己ベストは更新したい」と抱負を語った。