薄情

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2021年2月6日

 テレビに欧米の新型コロナウイルスワクチンの接種風景が頻繁に映る。グサッと深く刺される針を見ないように、反射的に目をそらす。

 怖いのだ。鈍感と頑健だけが取り柄だったはずなのに、定期的に採血される体になってから注射が苦手になったようだ。

 集団免疫とはどういうものなのか。1846年、大西洋北部の小さな島の麻疹(はしか)流行後、医師が行った調査の記録が残されている。人口7800人の島で6100人が感染したが、1700人は最後まで感染しなかった。うち400人は前回1781年の流行を経験した65歳以上。ウイルスは感染が島民の100%に達する前に小さな島の中に次の宿主を見つけることができず、絶滅した―。

 その集団免疫を獲得するためのワクチン接種準備が日本でも本格的に始まった。直接の担当は市区町村だ。いつ、どれだけのワクチンが届くのか。会場はどこになる。超低温でのワクチン管理は事故なくできるか。医師や看護師の手配は―。心配はたくさんある。国は副反応の内容や頻度などの正確な情報を迅速に提供してほしい。報道に目を凝らす日々が続きそうだ。

 「おばあちゃんたちと会うために我慢するんだよ」。わが家のお嫁さんは、いつか始まるワクチン接種の日に備え、子ども2人にそんなふうに話しているそうだ。ありがたい。不安もある。まさか「おじいちゃんと会えなくてもいい!」と逃げる薄情な孫はいないだろうな。(水)

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