知的財産

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2021年1月22日

 白老アイヌ協会が白老で作られたアイヌ文様の保護と管理の仕組みづくりに乗り出した。伝統を基礎に地元の手工芸家が生み出した文様作品を知的財産と捉え、勝手に使われたりすることのないようにする試みで、作品管理のデータベースを構築する専門委員会も立ち上げた。

 背景にあるのは、アイヌ文化をビジネスに取り込む事業活動の活発化だ。白老での民族共生象徴空間(ウポポイ)整備を契機に、パッケージなどに文様をデザインした土産品が急激に増えている。商品への利活用はアイヌ文化のアピールに役立っているのだろうが、制作したアイヌ側の許可を得ずに使用すれば、後でトラブルに発展する危険性もある。同協会はそうした事態を避けるためにも、文様作品をシステム的に管理し、事業者による知的財産権の侵害、乱用を防ごうとしている。

 アイヌ民族が伝統の幾何学模様を代々継承した営みは、明治以降の同化政策で途切れたものの、現代に生きる人々が復興に挑み、白老でも新しい発想を取り入れた作品が次々に生まれている。地元の文様は地元の財産。同協会の保護・管理の体制整備は、地域のアイヌ文化を後世に引き継ぐ取り組みでもある。

 守るだけでなく、文様の活用を望む事業者へ有償でデザインを提供する制度も整えるという。アイヌ文化が失われることのないよう、制作者に利益を還元し、伝承者としての自立を促す活動にも期待したい。(下)

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