支笏湖に面した丸駒温泉旅館(千歳市幌美内)は、採卵後のヒメマス親魚を同旅館オリジナル日本酒の酒かすで漬けた新商品「初太郎漬け」(税込み1100円)を発売した。支笏湖産ヒメマスのブランド化推進の一環で、郷土の味の魅力を発信する。
同旅館は創業88年を迎えた2003年、創業者の故初太郎さんの名前を付けたオリジナル日本酒「初太郎」を発売。支笏湖地域ではかつてヒメマスを酒かすに漬けて保存していたと耳にした佐々木義朗社長が「初太郎」の酒かすを用いることを発案し、新商品の名称にした。
使うのは秋に捕獲して採卵した魚で、支笏湖漁協が製造を担う。身を酒かすに漬けることでヒメマス特有のうま味が際立ち、酒のお供にもご飯のおかずにも適しているという。同旅館や支笏湖温泉のレストラン「メメール」で取り扱っている。
同旅館では、焼酎「丸駒」や米ぬかで漬けた「支笏湖ぬかチップ」なども開発・販売。オリジナル商品は7品目あり、佐々木社長は「支笏湖のヒメマスは移植された明治時代以降、長い歴史がある。ぜひ日本酒『初太郎』と一緒に味わっていただきたい」と話している。