8 苫東 伊藤邦宏社長 大型冷凍冷蔵庫活用へ用地造成 脱炭素化のエネルギー基地に

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  • 2021年1月14日

 ―昨年を振り返って。

 「新型コロナウイルスがあったから全然駄目―ということはなかったが、(分譲で)ほぼまとまっていた案件のキャンセルもあり、痛いところは正直あった。ただ、胆振東部地震からの復旧作業が昨年で終わり、経営そのものは安定している。株主配当も地震後は最低の1株当たり100円、昨年も同400円にとどまったが、今年は地震前の水準(600円)に復活できそう」

 ―苫東地域で動きは。

 「昨年5月に大型冷凍冷蔵庫が稼働を始め、苫小牧港・東港区への期待は大きい。苫小牧埠頭を中核にどのように発展し、地域に影響をもたらすか。具体的な青図があるわけではないが、苫東としても冷蔵庫北側の約5ヘクタールを造成する。できるだけ小さく造成し、足りなくなりそうであれば、次の造成を考えるなど対応したい。夏以降に本格的な区画割りを行う。経済活動がこれだけ沈滞すると、新しいビジネスに話は向かないが、冷凍冷蔵庫の活用を図る中で、周辺に関連の加工工場を立地させる狙いがある」

 ―国は2019年に苫東開発新計画の進め方第3期を示した。今後をどう展望しているか。

 「苫東の今後は食とエネルギー。柏原地区はこれまで機械産業、自動車関連が多かったが、この5年ほどで食品関係が増え、この流れは今後も強まっていくだろう。冷凍冷蔵庫も繁閑をならす課題があり、需給の調整弁として使う戦略が必要。北海道の農産物は秋に集中するが、冷凍冷蔵庫で出荷調整することで、物流の平準化や価格の安定化を図れる」

 「国は50年の脱炭素化を宣言し、国際情勢に合わせて必ず動いていく。エネルギーのいろんなプロジェクトが、苫東内で展開する可能性がある。北電苫東厚真発電所の石炭火力は今後、廃止に向けた動きが具体化していくだろう。そのこと自体はマイナスの話だが、苫小牧は(二酸化炭素を回収、貯留、有効活用する技術)CCUS拠点としても注目されている。代替になる新しい発電プラントの実現を期待している」

 「苫小牧もターゲットになっているが、えりも町で風力発電の計画が進んでいる。送電網は苫東にも入ってくるため、大規模な蓄電や変電の設備も必要になるだろう。日高沖では天然ガスが試掘段階だが、鉱区としては有望と聞いており、商業ベースになれば当然パイプラインで入ってくる。苫東は広大な土地もあり、エネルギー基地として可能性は広がる」

 メモ

 苫小牧、厚真、安平にまたがる1万700ヘクタールの産業地域、苫小牧東部工業地域の造成や分譲、賃貸、管理を行う第3セクター。苫小牧市柏原211の1。

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