スケートボードの山口翔生(苫小牧ウトナイ小6年、ブレイズ=苫小牧=所属)は、昨年12月にオンライン上で行われた競技会「ブルボンWINGRAMカップ2020」のストリート男子キッズクラスで優勝を果たした。全国規模の大会では初めてとなる栄冠をつかんだ山口は「これまでの練習が実を結んでうれしい」と喜びを語った。
大会は日本スケートボーディング連盟が主催した。パークとストリートの2種目で、それぞれ男女別の一般と小学生以下のキッズクラスを展開。合計210人が写真投稿サイト「インスタグラム」に45秒の動画を投稿し、3人のジャッジが完成度を見極めて各クラスの順位を決定した。
山口は昨年10月に新潟県内のスケートボードパークで撮影した動画を投稿。ジャンプ後に体をひねって1回転し、階段にある手すりに似せたレールに上がって一気に滑り降りる「270リップスライド」の大技を決めた。これが勝因になったが、「1位になれたことはうれしいけれど、トリックの完成度はまだ低いので、もっと練習を積みたい」と謙虚な姿勢を崩さない。
指導するブレイズの西村千秋代表は、オンライン大会での好成績について「出場選手がベストな動画を出す中での優勝は、本当の実力を示したと言える。勝てるトリックを持っていることを証明した」とたたえた。
今月16日には千葉県で開かれるキッズスケーターが出場する大会「FLAKEカップ」のチャンピオンシップにエントリーしている山口。道内勢初の6位以上の入賞を目指して挑む。今年10月にも静岡県で開かれるプロ認定のテストを兼ねた全日本アマチュア選手権大会も控えていて、2021年は山口にとって勝負の年となる。「トリックの完成度を上げてプロ資格を目指したい」と意気込む。
目下の課題はトリックの成功率向上。山口は「一つ一つのトリックで余裕を持ってメークできるようになることが目標」と抱負を語った。