かやぶきの家(チセ)のいろりのそばで、母が娘に伝統の刺しゅうの技を手ほどきする。アイヌ民族の母親は、自分の知る手仕事の全てを娘に教え込んだ。愛に満ちたまなざしを向けながら…。
コロナ禍の中、自宅で家族と過ごす時間が増えた。幼い娘の笑顔が心を癒やしてくれる。アイヌ民族の母親も娘にカムイのような尊さを感じたことだろう。そう想像しつつ、掛け替えのない彼女にカメラのレンズを向けた。
写真―永楽和嘉。モデル―iroha。撮影地―白老町内。
※白老町在住のフォトグラファー永楽和嘉(えいらく・わか)さんがアイヌ民族の精神世界を表現したアート写真の企画「Kamuy」は、これで終了します。