ウインターカップ2020全国高校バスケットボール選手権大会(12月23日開幕、東京)男子の部に北海道予選会初優勝を果たした駒大苫小牧と準優勝の北海道栄が出場する。各都府県の強豪が集う年末のひのき舞台に初めて挑む苫小牧地区勢両チームの道大会での戦いを振り返り、本番への意気込みを探った。
26チーム出場の道大会ではまず予選Dブロックで旭川大高、帯広大谷を突き放し、決勝リーグ入り。北海道栄を101―67で下した後、東海大札幌に58―65で競り負けたものの、最終戦では白樺学園を102―66で押し切って2勝1敗。並んだ北海道栄を当該勝敗で上回り、栄冠を飾った。
フォワード篠子冬芽(3年)が攻撃の軸となった。予選の旭川大高戦で31得点を挙げ、決勝リーグの道栄戦でも38得点。リーディングスコアラーとして役目を全うした。篠子は「シュートの成功率はまだまだ。決めるべきところで決められるように、ウインターカップまでに練習に励みたい」と話す。
アフリカ西端のセネガル出身留学生も地力を発揮した。身長205センチの大型新人センター、ティオウネ・ババカル(1年)だ。今年度当初の入学予定から新型コロナウイルス禍のため、遅れること半年の10月にから入学した。
準備期間が短い中、懸命にセットプレーの動きを身に付け、随所で成功させた。決勝リーグの白樺学園戦では28得点19リバウンドをマークした。早くもチームに溶け込み、頼れるビッグマンとなったティオウネは「ウインターカップではもっと点数を取りたい」と意気込む。
今大会個人表彰で最優秀選手賞を獲得したのがガードの主将、藤岡大翔(3年)。「周りの選手との連動もうまくいった」と言うが、自身の課題はアウトサイドシュートと捉えていて「もっと正確なショットが必要」と強調する。
チームとしては2017、18年連続の高校総体出場以来の全国大会となる。就任19年目のヘッドコーチ、田島範人教諭もウインターカップ道代表権初獲得。「道のりは長かったけれど、素直にうれしい」と感慨をにじませ、「選手が努力してきたことが結果につながった」と喜びを表した。
来たるべき本番ではメインコートで試合が行われるベスト8入りに照準を合わせていく。田島教諭は「スリーポイントシュートを打つ本数をもっと増やして得点力を底上げしたい」と短期集中の強化構想を語る。藤岡は「憧れのウインターカップに出場できる。北海道の代表として思い切ってプレーしたい」と闘志を燃やす。
【予選Dブロック】
▽2回戦 駒大苫小牧136―69旭川大高▽決勝 駒大苫小牧105―52帯広大谷
【決勝リーグ】
駒大苫小牧101―67北海道栄
東海大札幌65―58駒大苫小牧
駒大苫小牧102―66白樺学園