次のステージに

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年11月9日

 未熟さを痛感することがよくある。吉野弘の詩「生命は」をこの30年で2度は読んでいるのに、まるで初めて読んだかのように感動した。受け止められるようになるのに、それなりの人生経験が必要だったのか。長く心が「ぱさぱさに乾いて」いたかもしれない。

 生命は/自分自身だけでは完結できないように/つくられているらしい/花も/めしべとおしべが揃っているだけでは/不充分で/虫や風が訪れて/めしべとおしべを仲立ちする/生命は/その中に欠如を抱き/それを他者から満たしてもらうのだ/世界は多分/他者の総和/しかし/互いに/欠如を満たすなどとは/知りもせず(中略)/花が咲いている/すぐ近くまで/虻の姿をした他者が/光をまとって飛んできている/私も あるとき/誰かのための虻だったろう/あなたも あるとき/私のための風だったかもしれない

 コロナの時代でも、他者がいなければ世界は欠如を満たせない。しなやかにつながれば隔たりを超えて生命の営みは続く。

 リアルな世界では、人々の分断と混乱を増幅させた大統領がいて、大勢が決した後も選挙をめぐる混乱が続く。この指導者は4年間「アメリカ・ファースト」と言い続けた。太平洋戦争前「アメリカさえよければいい」という意味で使われていた寒々しい言葉をよみがえらせた。選挙を制したバイデン氏は、融和と協調を呼び掛ける。分断に疲れた人々が、辛抱強くゆるやかにつながることを願う。(司)

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