世界が注目する米大統領選の投票が3日行われる。現職で共和党のトランプ氏(74)が再選を果たすのか、前副大統領で民主党のバイデン氏(77)が4年ぶりに政権を奪還するのか。現地メディアによる直前の世論調査では、バイデン氏の支持率が51・1%、トランプ氏が43・7%で、バイデン氏が7・4ポイント上回る。
ただ、これは全米を平均した数字。バイデン氏の出身地でもある東部ペンシルベニアなど六つの激戦州では、その差が縮まり、西部アリゾナ州ではまったくの互角だ。直前調査でやはり劣勢だったトランプ氏が、初の女性大統領を目指したクリントン氏を大逆転した4年前の前回選挙を想起させる。
トランプ氏は、時に品性下劣な言動から政権の不支持率が53・4%に上るものの、一方で破天荒さが評価され、支持率も45%に達する。実に2年9カ月もの間、40%台の高支持率を堅持、この岩盤支持層が政権推進の原動力となっている。
バイデン氏は、副大統領の経験から政治に精通している点が強み。親しみやすい性格は党を超えた支持者にもつながっているという。ただ、政権交代をなし遂げるには、支持者の猛烈な熱気やうねりのようなものが感じるものだが、それがいま一つ伝わってこない。コロナによる活動制限のためなのか。
日本や本道にも影響を及ぼしかねない米大統領選。今回はどのような結末を迎えるのか。楽しみであり目が離せない。(教)