星屑の町

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年10月30日

 苫小牧市出身の脚本家、水谷龍二さん(68)が原作・脚本を手掛けた映画「星屑(くず)の町」を市内のシネマ・トーラスで見た。四半世紀にわたって演じられ、市内でも上演された舞台の映画版だ。

 東北の田舎町を舞台に、歌手を夢見る地元の娘が、売れないコーラスグループに「私を入れて」と訴えて話は動きだす。全国で上映されて好評を博し、苫小牧では上映期間が1週間延びた。記者は東北に住んだことがあり、菅原大吉さんが話す東北なまりの完璧さに感服したのだが、後で菅原さんが宮城県出身と知って納得した。

 ロケ地は岩手県久慈市。東日本大震災では津波が押し寄せ、多くの住民が家屋を失った。死者、行方不明者もいる。その街で住民約100人が撮影にエキストラで参加し、同市は今月1日、現場で使われた小道具などを展示する「思い出館」を市内に開館した。結ばれた絆の一つ一つを大切にしようとする被災地の思いが伝わってくる。

 エンドロールを見ていて、「忘れないで」という声を聞いた気がした。来年3月で発生から10年になる東日本大震災のこと。そして、出演者たちが伝えてくれた夢を持つ高揚感、諦めずに前に進む強い意志、忖度(そんたく)せず本音をぶつけ合える信頼感…。それらが胸をよぎり、被災地で撮影された理由が分かったように思った。

 見た人それぞれが、きっと何かを見つけられる作品。(林)

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