社会人野球の日本生命で投手として活躍し、オリンピックメダリストとなった杉浦正則さん(52)は27日、駒大苫小牧高を訪れ、今年春に活動がスタートした女子硬式野球部の部員たちと交流した。杉浦さんは「失敗を恐れずにチャレンジを続けて」とアドバイスしていた。
杉浦さんは現在、日本生命首都圏法人営業第1部法人部長。同志社大卒業後、1991年に入社し、同社チームから92年バルセロナ五輪の日本代表に選ばれ、銅メダルを獲得。96年のアトランタ五輪でも銀メダルを獲得した。社会人野球頂点を懸けた都市対抗野球大会では2度の優勝投手となり、最高殊勲選手の橋戸賞もその都度受賞した。
杉浦さんはこの日、生徒と対面して講演した。「野球は失敗のスポーツ。3割バッターも7割は失敗している」とした上で、「失敗は当たり前なので、同じ失敗を繰り返さないように行動することで成長につながる」と語った。
生徒からはけがをしたときの気構えについて問われ、杉浦さんは「不安は大きかったが、体の弱い箇所が直ればパフォーマンスが以前より向上すると前向きに考えた」と答えた。
女子硬式野球部の柴田涼さん(1年)は「監督に普段から指摘されていることにも通じることがあったので、杉浦さんに教わったことを練習や試合でさらに意識していきたい」と話していた。
杉浦さんは生徒との交流後、「おとなしい生徒が多かった印象だが、目が輝いていた。これからの女子野球を大いに盛り上げてほしい」とエールを送った。