旬に思う

  • ニュース, 夕刊時評
  • 2020年10月22日

 今年初めて挑戦した室内栽培のミニトマトは最近、熟すのがゆっくりだ。日照時間が減り、室内でも窓辺の温度は低い。勢いがあった液肥の消費量が随分少なくなった。枝には花も実もまだ結構付いている。室内だといつまで収穫できるだろう。飽きずに毎日、もぎたてを食べている。

 秋は多くのものが旬を迎える。東胆振・日高の農水産物なら米、バレイショ、カボチャ、サケにカジカ、シシャモ、ハタハタ。もう少し寒くなれば穂別でナガイモの収穫が本格化する。

 かつて厚真町の支局に駐在していた時、むかわ町二宮の農業者から聞いた「身土不二」を思い出す。仏教用語で、本は心身と環境は一連のものといった意だが、明治以降、農と食の思想的な言葉でも使われるようになった。人と土地の風土は別々ではなく、健康に生きるためにその土地で収穫された物を食べる、という考え方。今で言う「地産地消」につながる面もある。

 むかわ町の二宮は、二宮尊徳の思想を地域づくりに生かしていた。支局駐在当時に閉校となった地域の小学校に尊徳の「報徳訓」の碑があった。報徳訓には身命と衣食住と田畑山林を育む趣旨の一節がある。「身土不二」の考え方とともに地域の人々の農業観をつくり、農村づくりに生かされてきたに違いない。

 先日、むかわ町を訪ねた。シシャモや地元のメークインを使った好物の”富樫さんのコロッケ”を買った。旬の味は染みる。身土不二にうなずく。(司)

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