駒大苫小牧高の和田良風(2年)が地元開催された第42回北海道高校弓道選抜大会南北海道大会(4日、苫小牧市総合体育館)の個人男子で優勝し、12月に岐阜県で開かれる全国高校弓道選抜大会の出場権を獲得した。和田は「3位以内を目標に臨みたい」と抱負を語った。
南北海道大会の個人戦男子には24人が出場。予選は4本の矢を2回放ち、8射5中以上の射手が決勝に進む方式で競った。
和田は1回目で矢を4本命中させた。2回目は2連続で外した後、残り2本を落ち着いて決め、8射6中で決勝に進んだ。和田は「少しひやりとした」と振り返った。
こうして5人が勝ち残った決勝は、的を外した選手から脱落していく「射詰め競射」に移行。和田は1本目を正確に決め、3人が脱落。もう一人、二瓶翔太(札幌新川)も外さずに全国大会切符を手にできる上位2人が絞り込まれた。
「全国の出場権は意識していなかった」と和田。2本目で再び和田は的中。二瓶は外して勝敗が決した。「一本も外せない緊張感はあったけれど、ここまで来たら勝つという強い気持ちで臨んだ」と語った。
指導する同高教諭で顧問の松並佑憂哉は「緊張はしているのかもしれないが、それを一切出さない気持ちの強さがある」とみている。
和光中2年時から苫小牧地区弓道連盟の教室に通ったことをきっかけにこの武道と出合い、2017年の全国中学大会に出場して周囲を驚かせた成長株。現在は稽古に集中し、「練習と同じ射ができるように」と励んでいる。高校では初出場となる全国大会となるだけに「次こそは決勝に残って、いい結果を持ち帰りたい」と意気込む。