第99回全国高校サッカー選手権北海道大会は17日、札幌市東雁来公園サッカー場などで開幕した。18日までに2回戦が行われ、駒大苫小牧は準々決勝に進んだ。北海道栄は1回戦で札幌第一に1―2で競り負けた。

　道内の各地区の代表30チームが出場し、トーナメント戦を展開している。優勝チームは12月下旬に開幕予定の全国大会の出場権を獲得する。

　駒大苫小牧は1回戦で滝川西に2―0、2回戦で道科学大高に1―0で勝利し、19日に準々決勝で札幌大谷と対戦。

　▽2回戦

　駒大苫小牧1－0道科学大高

　札幌大谷7―0岩見沢東、とわの森三愛6―0函大有斗、北海3―1札幌第一、帯広北3―2北星学園大高、旭川実業2―0札幌光星、東海大札幌0―0札幌日大（PK4―3）、大谷室蘭0―0札幌創成（PK5―4）

　17日

　▽1回戦

　駒大苫小牧2―0滝川西

　札幌第一2―1北海道栄

　岩見沢東1―0羅臼・別海、道科学大高0―0釧路北陽（PK3―2）、北海3―2帯広大谷、とわの森三愛2―0稚内大谷、函大有斗5―0札幌稲雲、帯広北4―0網走南ケ丘、北星学園大高4―0伊達緑丘、札幌光星3―0名寄、旭川実業5―0旭川大高、札幌日大2―0札幌山の手、東海大札幌4―0函館工業、大谷室蘭2―0北照

　―2戦無失点貫く、駒大苫GK・髙島

　駒大苫小牧が2回戦まで無失点を貫いた。GK髙島（3年）が献身的なセービングでゴールを守り抜いた。「チームを勝たせたいという思いで守った」と髙島は2日間の奮闘を振り返った。

　1回戦の滝川西戦では2―0で勝利した。道科学大高との2回戦でも貴重な1点リードを守り抜き、準々決勝に望みをつなげた。守り勝った試合では、GK髙島が随所で好セーブ。岡崎監督は「絶対的な信頼を置いている。安心して任せられる」と守護神の活躍をたたえた。

　身長191センチの高さを生かしたセービングが強み。2回戦後半でも、道科学大高のゴール前へのクロスボールに飛んで、同点弾を阻止。枠を捉えたシュートも左右に身を投げ出してはね返し、失点を許さなかった。

　日ごろのジャンプなどのトレーニングを積んで瞬発力を高め、ディフェンスラインとの連係を深めることでトータルの守備力向上を図ってきた。髙島は「守備陣とのコミュニケーションでシュートコースをつぶすことができた」と手応えを語った。

　髙島は19日の準々決勝は就職試験で出場できないことになった。「あとはメンバーを信じて任せたい」。仲間に上位進撃の期待を託した。

　― 道栄、強豪相手に健闘 

　北海道栄は札幌第一に1―2で競り負けた。練習を重ねてきたセットプレーがうまく決まり、同点に追い付いたが、あと一歩及ばなかった。簑口監督は「ワンチャンスで素晴らしいゴールを決めてくれた」と選手の健闘をたたえた。

　後半戦の序盤に先制を許したが、後半30分、コーナーキックに好反応したDF釼谷が合わせた。

　コーナーからのクロスを相手GKの裏に蹴り、抜け出した選手がゴールに押し込む―。練習で繰り返したこのセットプレーは試合中に1度だけあり、チャンスを物にした。釼谷は「キッカーのクロスが完璧に来た」と振り返った。髙田主将（3年）も「練習してきたプレーが決まってうれしかった」と話す。

　厚別公園競技場で行われる決勝進出の目標は後輩に託された髙田主将は「後輩には厚別の地を踏んでもらいたい」とすがすがしい表情で話していた。